双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

追憶

|縷々|


今日は節分であると同時に、
とてもお世話になっていた人が、
その早過ぎる最後を迎えたのも
丁度、一昨年の今日だった。
お昼を少しまわった頃、
突然、雪がさあっと降りだして
ああ、去年のこの日は
雨が降っていたっけか。
近頃、色々な事を思い出す。
ずっと昔の色々な事。
学生だった頃の事、
旅に出た事、昔読んだ本の事、
出会った人たちの事…。
でも、いずれにしても同じで
きっと、それらの記憶は
長い年月の中で、幾分かの
色付けをされているのだ。
私はそれで良いとも思う。
想い出と呼ばれるものたちは皆、
何処かしら。とうに去ってしまった、
若い頃の片恋にも似ている。

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