|本| 存外に忙しい日中がばたばたと過ぎ去り、やがて 日も傾いてくる頃には、空が冷たく降りて来る。 伏せ止めの仕方を忘れてしまったおかげで、 編み物は途中で止まったまま、今日も籠の中。 須賀敦子全集の三巻を手に取る。 目次をめくると、最初の章は 『…
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