双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

曇天の散髪は新しいスケートハイで

|雑記|


ひと月ぶりで仕事へ戻れた嬉しさも、緊張入り混じった中に週末を終え、
定休日。凡そ三か月ぶりで散髪へ行く。散髪は不要不急と判断して控えて居たが、
是ではまるで、今時分の雑草の如くの伸び放題。もはや必要至急の部類であろう。
美容師さんと私、ここ数か月の間のあれやこれやを粛々と報告し合う。
小一時間程して、些か今様の坊ちゃん刈りが仕上がった。
襟足はしゃっきり刈り上げ、耳はすっきり出して、やれさっぱり。


雲の奥へ雨の気配を隠した曇天の下。頭と心持ちだけは実に清々として、
真新しい黄色いバンズのスケートハイで、タタタと足早に歩道橋を駆け上がる。
以前に買い求めてあったのだが、新型某の云々で休業となってしまって
何となく機を逃したままで居たのを、店の再開と共に履き下したばかり。
背後から湿った海風がひゅうっとやって来て、少しひんやりした。
おや。こいつは夕刻を待たず、せっかちに降って来るかしら…。


今日はボーダーシャツの辛子色と、バンズの黄色を合わせてみたんだよ。
でもってグリーンのカーディガンには、お気に入りの缶バッジ付けてさ。
これから誰かに会う訳でも、何処かへ出掛ける訳でも無いけれど、
散髪に行って帰ってくるだけの、僅か数時間の行き来だけだけれど。
折角の、久しぶりの、外歩きなのだもの。
私自身が愉しかったら、それで良いのだ。フフフフ。

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