双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

其々の仕事

|雑記|


先週から続いた電線の改修工事が終了した。何だか少し寂しい。
工事期間中、二日ほど物凄い暴風雨の日が在ったのだが、
休工せずに作業が続行されて居たのは驚いた。只々頭が下がる。
午前中、もしくは午後での途中切り上げは在ったにせよ、
あの激しい雨風の叩き付ける中での作業は、相当きつかったろう。

しかし何より、電線の架け替え工事の全工程をこんなに間近で
見ることができた、と云うのが実に興味深く、実に愉しかった (笑)。
二人、ないし三人が一組となっての作業は、高所と地上と運搬と、
息を合わせたチームワークの元で着々進んでゆく。見事な連携。
仕事に入る前の段取りが大切なのは、何事も共通なのだなぁ。
特殊な工具や特殊な装置が次々と登場し、その度に成程ねぇ。
あれはああして使うのか。あんなものが在るのか…等々。

若者もベテランも、其々の役割を行いながら共に作業を進めてゆく
その様を見て、久々に心の底から純粋に「良いな」と思った。
若い人が真剣に懸命に体を動かす。ベテランの人の手捌きの淀みなさ。
工事が滞らぬよに、交通を妨げぬよに、道路を誘導する警備の人たちも。

至極当たり前のことだけれど、同じ目的のために、其々の役割を持った
多くの人たちの連携によって、一つの仕事が完遂されると云う事実が、
まさしく目の前で行われ、それを実際に目で見て理解した機会であった。
休憩前の和気あいあいとした雰囲気が、すごくいい感じだったな。
緊張と溌溂とが合わさって。久々に良いものを見せて貰った。
皆さんのおかげで、今日も電気が使えて居ます。有難う。
私も私の役割で頑張ろう。

失って得るもの

|雑記|


昨年の秋辺りから、小生も人並みに化粧をするよになったのだが、
年齢の所為も大いに在るのだろう。アイシャドウの色がきれいに出ない。
淡い色味やマットなベージュ系が特にそうで、ともすると瞼に溶け込み、
もとい、同化し過ぎて、塗ったのだか塗って居ないのだか分からぬ始末。

まあ何しろ、こちとら五十路である。
透明感なんてものは遥か遠い昔の何処かへ置き忘れて来て、
今やくすみがデフォルト、標準色みたいだもので、
流行のくすみカラーとやらが、むしろしっくりと馴染む、
なんてのは実に皮肉な逆転現象であり、はて。
こいつは良いのやら悪いのやら…。

まぁ、捉え方は人それぞれではあるけれどもさ。
失うものが在れば、代わりに得るものが在る。
そう考えられれば、うん。別に構いやしないか。

余計なことばかり

|雑記|


余る程の考える余裕が在ると、結局は余計なことばかりを考えてしまい、
悪循環に陥って底辺の堂々巡りとなり、本来するべきであろう筈の
有益な方面の考え事にはならない。と云うことが多い。
全く、人間とはつくづく出来の悪い生き物である。

一昨日から店の前の路上にて、大々的に電線の改修工事が行われて居る。
車の行き来が片側通行に規制され、丁度店の駐車場の入り口の所が
微妙に停車位置と被ってしまい、そうすると店への出入りに支障が出るので、
少しずらして貰えるよう頼んだところ、快く了承してくれたのだけれど、
そんなときに限って、すとんと阿呆みたいに閑古鳥な塩梅な訳で、
この店、随分暇なんだな。こんなに暇でやっていけんのかな。
などと、すぐそこの警備の若い人は思って居るに相違なかろう。
否、そういうときも在りますが、案外そうでもないんですよ。
と云いたいのは山々なれど、わざわざ云うことではないし、
第一、そんな風に思われて居るのだろな、と私が考えるだけで
(もし仮にそんな風に思って居たとしても) 実際に云われた訳ではないので、
そもそもがあれこれと考える必要の無い、世迷言なのであった。

みたいな事柄ばかりを、あれこれと一日中ぐるぐる考えては、
「キーッ!」と地団駄を踏むなどするのは、精神衛生に甚だ宜しくないと思う。
暇と云うのは、人間に人間の出来の悪さを改めて痛感させるものである。

<