双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

弱り目に祟り目、そして花冷え

|雑記|

黄色い花粉に肌は荒れ、くしゃみ鼻水目の痒みに、
不意打ちで手首を捻挫、それでも足りぬと見えて、
とどめに腰痛再発…とすっかりの弱り目に祟り目。
全くもって春にはてんで分の悪い性分、と呆れつつ、
それでも猫らは相変わらずふくふくとかあいらしいし、
黄色いのはじきに終いとなるので、まあ良しとするか。


乾いた洗濯物畳みながら、新元号の決定を伝える中継を見る。
高校一年。青春時代の只中は、昭和の終わりと平成の始まりだった。
思い出すと懐かしいけれど、ちいとも色褪せて居ない気がするのは、
恐らく。私自身が今もずっと、その延長線上に在るからなんだろ。
ふむ。元号が変われど、己の中身が変わる訳で無し。


朝から曇りと雨を行ったり来たりで、肌寒い。
花冷え、もう暫く続くのらしい。

三月雑感

|縷々|


ついこないだ開いたばかりの木蓮が、生成り色から茶色く萎れて散り始め、
それと入れ替わるよに、今度は枝ばかりだった桜の蕾が見る間にふっくらとし、
目に入る景色の全体が、淡く淡く薄桃色に霞がかかったみたいだ。
嗚呼。三月が、ふうっと緩んで居る。


ここのところずっと、不可抗力と云うのだろか。
何だかんだで間に挟まれたり、否応無しに関わらざるを得なかったり。
身動きの取れぬよな息苦しい日々が続いて、現状に苛々としながらも
只巻き込まれるままに、すっかりへたって疲弊し切って居たのだけれど、
どうやらそれも、じきに終いかも知れぬなぁ。
ぼんやりと春色に滲んだ空を見上げると、そんな気がした。
さらば、三月。さらば、煩い。

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