双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

双六

|太極拳|


本日の稽古は初心者組に二名の欠席。いつものよに基礎運動から始まり、その後は二班に分かれて稽古を行うのだけれども、初心者組が丁度、二十四式の半分程まで進んだこともあり、是までの套路を更に細かく見ながら指導します、と先生が仰った。我々が、先生の想像よりも速いペースで進んで居ることを、少々懸念してのことらしい。
「中には先に進みたい人も居るだろうし、先に進むのも悪くは無いですが、細かな部分を間違えたまま続けても、台無しになるでしょう?」


先ずは二人ずつ前に出て、数パートに分けながら套路を行う。と、始まってすぐに先生から指導が入った。「ホビ野さん、肩が上がってるよ」「ホビ野さん、重心乗ってないよ」「ホビ野さん、体が右に捻じれてるよ」 その他手の位置、足の位置等々、至る所に厳しい駄目出しを受け続ける。あれ?でもひょっとして、私だけ?勿論、他の生徒さん方にも指導は入るが、どう見ても私程には厳しくない(笑)。
自主練習に移った際、ベテランYさんとお話。「今日はホビ野さん、えらくしごかれてたね」「そうなんですよ...。そんなに駄目ですかねぇ...」 Yさんの勧めもあって、皆よりも少し先の套路を教わって居るのだけれど、それはYさんと先生との間で以前に検討された事柄であったと思うし、しかしながら、先程の仰り方からすると、何と無くそれを窘めるよな感じだったなぁ、と。
「先生の予想してたより、ずっと早いからだよ。すごく意外だけど、他の皆も早いでしょ(笑)?私なんて、マンツーマンだった所為もあって、一つ一つ事細かに直されながら稽古したから、二十四式が終わるまでに一年半掛かったもの。それに、前にも云ったと思うけど、特にホビ野さんは筋が良いから、教えたら教えただけどんどん上達する。つまり見込みが在るから、それだけ先生も厳しくなるのよ」 他の生徒さんは皆年配だし、ほら、あんまり厳しく指導しちゃうと、ね?でもホビ野さんは、若いし大丈夫でしょ(笑)?。
成る程。指導も生徒なりに、と云う訳か...。厳しくされると云うことは、それだけ期待もされて居る、と。うん、二十四式も丁度半分まで来て切りの良い所で、双六の”一回休み”だ。ここまでのおさらいを辛抱強く稽古し、指導された部分はしっかりと修正して、自分でも満足のゆく、納得のゆく套路に仕上げて行こう。

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