双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

小さい家たち

|暮らし| |徒然|


以前に観たワールド・ニュースか何かの特集に、米国で”Down sizing”の流れが生まれて居る、と云うものが在った。
現代米国における拝金主義や、大量生産大量消費へ疑問を抱く心善き人々が、身の丈に合った小さな暮しを求め、各々実践し始めて居るのらしい。僅かではあるが、スーパーチェーンのよな企業の中にも、小規模店舗の展開を始める良心的な企業が出て来て、其処では商品数が絞られ、牛乳やトイレットペーパーと云った食料品・日用品も、米国お得意の大容量や大パックでは無く、小さな容量・小さな単位で売られる。必要以上にモノを持たず、買わず、小さな住まいで簡素に暮らす、と云う生き方。
そうした人々の求める住まいは『Tiny House』と呼ばれる、小屋と呼ぶのが相応しいよな、小さくつつましやかな家。よって『Tiny House』だけを専門に扱う、インディペンデントな業者も幾つか在り、施工など全てを依頼する人。大まかな作業は業者へ任せた後、自らじっくり手を加える人。部材だけを購入し自らの手で拵える人など、その建て方も様々なようだ。又、大都市ニューヨークなどの賃貸アパート住まいにも、この”Down sizing”の流れは同様に見られ、賃料の馬鹿高い物件から、狭小故に賃料の安いワンルーム様の物件へ居住を移すことで、改めて生活自体を見直す人々が出て来て居り、小さな家暮らし、アパート暮らし。何れの場合も、本来ならマイナスとなる狭さを逆手に取って、工夫の中で快適に暮らして居ると云う。元来の小屋好きに加え、遠く離れた極東の島国に居て同じよな想いを抱く者の一人としては、何だか嬉しくなるよな知らせであった。
さて。『Tiny House』と呼ばれるものの多くは、三角屋根の四角い小屋様だが、丸太を使った山小屋風在り。わざわざ古材を使うことで侘びた佇まいとさせた、ポーチ付きの平屋風在り。基礎の代わりに車輪付きの土台を使用した、移動可能のタイプも在ったりと、その形態は個々様々。狭いながらも愉しい我が家。個人的に心惹かれた”小さな家”を並べてみたい。


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”大小”様々の”小さな家”たち。










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三角屋根の四角い小屋の中。




奥にささやかな台所を備えた程好い居室、バスルーム、それと梯子で昇り降りするロフトと云う作りが一般的のよで、ロフト部分が寝床となって居る模様。窓の数や位置は、壁面をどう活用するかで其々に違ってくるのかしらね。



椅子やテーブルなどを折畳み式の品にすると、限られたスペエスも有効に使える工夫。猫も一緒。


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ベリークールな平屋。

この古びた風合いの、トタンと木材の組み合わせの妙よ。開口部も大きく取ってあり”tiny”と呼ぶには些か気が引けなくも無いが、それにしたってこの家の佇まいは格好良いなぁ。


|本|


Tiny Homes: Simple Shelter (The Shelter Library of Building Books)

Tiny Homes: Simple Shelter (The Shelter Library of Building Books)

小さい家と小屋尽くしの一冊。幾度読んでも眺めても飽きないのであるよ。

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