双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

忍びと猫の塔

|忍び| |モノ|



チビ猫ビルボが拙宅へやって来て、早ひと月が過ぎた。僅か四百グラムに満たなかった目方も、現在では一キロと少々まで育ち、しゅっとした体躯に細面、長い手足が何やらホビットらしからぬ佇まいである。しかし、この長い後足から繰り出される跳躍と云うのが、さすがに忍びの者だけあって、凡そ子猫では無理だろうと高を括って居た、箪笥の上やら棚の上やら。いとも易々と飛び乗っては、悪戯を働く意欲満々なもので、当初の計画よかちいと早めではあったが、猫タワーを買い求めた次第。
構造上、天井に踏ん張りの効かぬ部分が在るため、設置場所を選ばずに済む、据え置き式の品を購入。十分な安定感も在り、中型ながらステップに爪とぎ、トンネル、穴倉、ハンモックと、なかなかの充実振りである。猛暑の中、汗だくで組み立てて運び込み、是を早速に窓際へ設置するや、奴さん。肝心の用途には目もくれず、只々素材のモケモケを無心になめ回すばかりで、我々をドン引きさせたものの、小一時間程して様子を見に行くと、ちゃっかりハンモックの中でグウスカピー。腹を上へ向け熟睡して居たのであったよ・・・。


+++


設置から数日、すっかり気に入りの様子である。良し良し。



【左】忍びの者、トンネルに忍び込む。の図。しかし是、大人になったら入り切らぬのじゃなかろか。
【右】まん丸ハンモック。ちんまりと収まって良い心地。しかし是、大人になったら・・・・・・

<