双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

もやもやのお祓い

|暮らし|


もやもやとした季節の所為なのか、何やら
ここのところ、もやもやとした人が多いので、
店の中までもやもやが侵食してきて、そんな
もやもや尽くしの中に居たら、遂に自分まで
もやもやとしてきたものだから、こりゃいかん!
もやもや祓いに、いざ、お勝手の掃除なぞ。


えいっと腕まくりして、お勝手へ出陣。
煤と油に覆われたフライパンや鍋の類を、
金束子でもってガシガシ、徹底的に磨く。
続いて、コンロの五徳もガシガシと。
油膜でくすんだお玉や調味料入れ、
流し台の水周りも、きゅっきゅと磨く。
片っ端から、せっせと、黙々と。
ああもう、こうなると止まらない。
一通りのガシガシきゅっきゅを終え、お次は
作業台下の棚に取り掛かる。いつの間にやら、
食材だの笊だの保存瓶だのが、ごたごたと。
先ずは、一切合財を全てガーっと取り除いて
一旦棚を空っぽにした後、要不要を選り分け、
不要はとゴミ袋へ放り込んで、潔く処分。
棚板に雑巾かけて、ようやっとさっぱりとなったら、
奥から順に、使い易いよにきれいに並べて戻す。
乾物、瓶、調味料等々を種類別、大きさ別に
さくさくと仕分けて整理整頓。ここで大活躍なのが、
四角いアイスクリームの空き容器である。
細々が片付き、すっきりと納まって見目も良い。
仕上げに作業台の天板を、きゅっきゅと磨いて、
オーブンも電子レンジもきゅっきゅとやって、
いい加減に腕が疲れてきたところで、お祓い終了。
腰に手をやり、己の成果をぐるり見渡せば、
くすみの膜が一枚剥がれて、実にぴかぴかの、
実にまぶしいお勝手が、其処に在ったのであった。
嗚呼、何たる清々しさよ!
さらば、もやもや。

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