双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

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退屈と冬眠

|雑記| セーターから間を置かずにカーディガンを二枚も編めば、 さすがに疲れて当然か。左手の親指の付け根の辺りへ どうやら軽い腱鞘炎を起こしたのらしく、完成間近の 母用カーディガンは、左袖を残して暫しお休みである。 日々は大きな変化を連れて来るでもなく、 只々、平坦に。平らに、坦々と過ぎて居る。 他の誰かにとってはひどく単調であろう、 或いは、耐え難いかも知れない、 同じよな一日を七度繰り返して一週間を終え、 そうして又、次の一週間を迎え、送る。 私は今、退屈なのだろか。嗚呼…

老眼がやってきた ヤァ!ヤァ!ヤァ!

|雑記| 不惑に入って四年が経った。早い早い。 この間、惑うことなく、相応の貫禄だの 土壇場のしのぎがついたのか、と云えば、 相変わらず惑ってばかりの、甲斐性無しである。 その上、いよいよ老眼も始まったらしい。 パッケージの裏面の表示が。 字引の文字が。編み図がの記号が。 どれも霞んで、ぼやけて、ピントが合わず、 目を細めたり。手元から遠ざけたり。 ここ最近で急に実感するよになった。 いやはや。中年まっさかり、であるねぇ。

謹賀新年

|雑記| 昼前に身拵え整えて、さっさか家を出立。 久々の着物は花田色の滝縞のお召と、 若草色に葡萄色の蔓草模様の長羽織。 錆浅葱へ黒猫を散らした帯は、お太鼓も小さめにし、 帯揚げ、帯締めは八掛けの山吹と揃えた。 たとい立派な着物じゃなくても、正月はせめて しゃっきりして、明るい色着て迎えたいもの。 お参りはいつもの小さなお社。 畳表の下駄を前倒しに、急な石段トントン登り、 澄んだ空気を鼻から胸深く吸い込んで、 清々とした心持ちで、柏手二つ。 長屋の皆様。 新年明けましておめで…

ご挨拶

|雑記| 墓参りして、午後から電車に乗って隣町。 舎弟先生も一緒に大晦日の街をてくてく歩き、 先生は108円の鉛筆削りをお買求め。 喫茶店で珈琲だのプリン・ア・ラ・モードだの。 おっと、お土産の鯛焼きと饅頭も忘れずに。 舎弟先生は寂れた路地裏でスキップしながら、 「饅頭の唄」(自作及び即興)を絶唱(笑)。 実に愉しい、大晦日の小散歩であったよ。 さてさて。長屋の皆様。 今年一年お付き合い頂き、まことに有難うございました。 当方、まめでそそっかしい粗忽者ではありますが、 新たな…

ヘロヘロのすったもんだ沙汰

|太極拳| |雑記| 掃除に洗濯、猫らの世話を終えて、ささっと昼食を済ませ、剣術の早稽古のため、いそいそと身支度を整える。今日は小雨がちらついて居たので古森号の出動は無し。徒歩での移動につきバタバタと慌しく家を出た。このバタバタが後に思わぬ事態を招くとは、この時点では知る由も無かったのだが…。 前回までの復習と、三式は”仆歩横掃 (プーブーホンサァオ )”の指導を受ける。一式、二式は何とかOKを頂いたものの、続く三式の動きを飲み込むのに四苦八苦。「おかしいなぁ。ホビ野さんなら…

秋の物想い、及び自己完結

|雑記| 午後の空き時間に外で花壇の手入れをして居たら、後ろから「あらまあ!一寸見ない間に随分とすっきりしたのねぇ」と声を掛けられ、スコップ片手に振り返ると、知人のMさんであった。「こんにちは。今度またバラを植えることにしたので、二年ぶりに庭仕事も再開です(笑)」「ホビちゃんって、いつも何かしてるのねぇ」「え、そうですか?」「そうよぅ。私が見るときは大体いつも何かしてるわよぅ。去年なんか、一人で頑張って物置小屋建ててたじゃない。他にも編み物とかお裁縫とか、本当にすることがよー…

海外ドラマ由無し事

|雑記| ■遅まきながら、ベン・ウィショー主演の海外ドラマ『ロンドン・スパイ』全五話を見終えたのだけれども、何と云うか是はもう、世界中の皆様方の「こんなベン・ウィショーが観たいのダ!」と云う要求に全て答えた格好であろう、と(笑)。雨でも雨じゃなくても濡れそぼった小動物みたいで、いつもひとりぼっちで、身の置き所が無い感じで、猫背で上目遣いで、小汚い服着て小汚いザック下げて小汚い部屋に住んで、屈むとジーンズとセーターの間から無防備な背中がチラリと覗いて、鼻水垂らしながら泣いて、何…

数字だけが全てじゃない

|忍び| |雑記| 忍びちゃんのワクチン接種のため、お医者へ。前回、体重増加を指摘されてから、凡そ一年。給餌量を減らして地道な減量に取り組んだ結果、実に何と。1.1キロの減量に成功したヨ!「頑張りましたねぇ。腎臓ヘ負担を掛けないためにも、是以上増えないようにね」と先生。 でもって、恒例の血液検査も行なった訳だが、案の定、今回もクレアチニンの数値のみが上昇(他は全て正常値の範囲内)して居た。その数値から先生は、忍びちゃんが四段階在る腎不全の”ステージ2”で、既に多飲多尿などの臨…

夏の御挨拶

|雑記| 暑中御見舞い申し上げます。 相変わらず季節の変わり目と云ったら曖昧で、 心持ちすっきり致しませんが、天気屋の知らせによれば、 関東地方も、地味に梅雨が明けた模様でございます。 長屋の皆様は如何お過しでしょうか。 梅雨明けを待たずに梅を干してしまったアタクシは、 月曜の散髪で、ついうっかり短く切り過ぎた髪と 何とか折り合いをつける方法なんぞ探って居ります。 どなた様も、良い夏をお過し下さいまし。

憂い

|雑記| 梅雨も終いの頃となった途端、うすうすと肌寒く、 こないだまでの、馬鹿みたいなカンカン照りとは、 まるで雲泥の差である。だいいち、雨にしたって 梅雨に相応しい量には至って居ないのじゃないか。 まったく、おかしい。どうかして居る。 どうかして居ると云えば、今日の午後に来店した 歳の頃、六十代半ばと思しきオバチャン二人連れ。 メニューの字が小さいやら何やらと、一通り騒いで、 散々、ああだこうだと質問攻めにした後、 腹は減って居ないと云うのに、何故かカレーを注文。 「珈琲は…

梅雨と修羅

|雑記| 先週末より、慌しく些事大事が種種舞い込み、 ああだこうだと振り回されて、ようやっと人心地。 ついこないだまで、やれ手持ち無沙汰だ、退屈だ、 などと持て余して居たのに、何とも皮肉なものである。 到来物の明太子煎餅をほうじ茶と共に頂きながら、 何とは無し。宮沢賢治と岩手に関する旅の記事を 読んで居たら、不意に胸がぎゅうとなった。 粗忽と粗雑が服着て歩いて居るよな私だのに、 気付けば賢治へ心を寄せてしまうと云うのは、 作品自体の魅力は勿論なのだけれど、恐らく。 自分には持…

五月逍遥

|雑記| ■五月某日 午後。近所のスーパーへ行く。食料品の買い物へ行くときには、いつも買う物を決めてから出掛けるので、店に入ったら目当ての棚のところへ行って、目当ての品物を籠の中にさっさか放り込んで、さっさか会計を済まして、さっさか帰って来る。この日の買い物は、牛乳とヨーグルトと飴。乳製品の棚で牛乳とヨーグルトを籠に入れてから、飴の棚へ回ると、飴の棚の前に丸々とした小柄の小母さんが一人。背中を丸めて棚へおでこをくっつけるよにして、じいと品定めして立って居たので「あ、一寸すみま…

五歩拳練習中

|雑記| |太極拳| 何故だか猛烈に気になり出して、目下『五歩拳』を自主練習中なのである。 理由は、特に、無い(笑)*1。 五步拳ジェット・リーこと李連杰と並ぶ中国武術界のスター、趙長軍氏による素晴らしい演武。 ■歩型 弓歩(ゴンブー) 馬歩(マーブー) 歇歩(シェブー) 仆歩(プーブー) 虚歩(シュイブー) ■套路動作 並歩抱拳→弓歩沖拳→弾腿沖拳→馬歩架打→歇歩蓋打→提膝仆歩穿掌→虚歩挑掌→並歩抱拳 『五歩拳』とは、”太極拳” ”洪家拳”などと云った拳法門派の種類では無く…

洗髪考

|モノ| |雑記| 先週、美容院で散髪した際のこと。 途中、ふと手を止めた美容師さんがしみじみと云う。「あの。いつも思うんですが、ホビさんの髪。本当に良い髪ですよねぇ」え、そう?特別な手入れは、何もして居らぬ筈なのだが...。「髪だけじゃなくて、頭皮もすごく健康できれい。職業柄、色んなお客様の頭を見ますけど、こんなに髪も頭皮も健康な人って、なかなか居ないです」あらやだ、嬉しい!昔から毛量は多いし、髪質も関係在るのかも知れないけれど、もしかするとせっけんシャンプーだからかなぁ。…

花は花

|雑記| 原っぱや道端のあちらこちらで、オオイヌノフグリが 小さく楚々とした青い花をつけて咲いて居る。 私はこの、特に人の目を惹き付ける訳でも無い、 地味で目立たぬ野の花が、毎年この節になると、 地面の近くで、声高に主張をすることをせず、 静かに群生する様を見るのが、好きである。 人の力を借りずとも毎年律儀に同じ場所へ咲き、 人知れず枯れ、そしてまた人知れず咲いて居る。 雑草と呼ばれるものであっても、花は花。 店先に売られるものばかりが、花ではない。

前髪と口紅

|雑記| 午前中に猫らのお世話、掃除と洗濯を済ませ、 暫しほっと一息。軽い昼食の後に身支度し、 午後、曇り空の下を歩いて散髪へ行く。 「いつも通りで宜しいですか?」 はい、と云い掛けたところで、 何故だか、はたと思い直した。 「あの、いつも通りで良いのですが、 前髪には何かこう、変化と云うのか アクセントと云うのか...パキっと! 兎に角、こうパキっとしたいな、と」 ”いつも通り”の前髪は、目の上の長さで 無難に切り揃えて居り、それはそれで 気に入っては居るのだけれど、何故だ…

謹賀新年

|雑記| 元旦の朝。 拙宅の坊ちゃんらに、新年の挨拶の後、 おせちに”懐石zeppin 祝い肴”など供す。 襟付きの緑のシャツに、茶の上着。 コール天地の分厚い外套羽織って、 襟巻きには、正月らしいきりりとした赤で、 しゃんと身支度整え、昼前に自宅を出立。 新年の気持ちの良い空気を吸い込みながら、 早足で歩いて、坂の上の小さなお社へ初詣。 詫びて厳かな佇まいに、柏手打てば清々と。 風に背中を押されながら急な坂道を下る間、 自分の足で、自分の歩調で、しっかり歩きなさいよ。 そう…

ご挨拶

|雑記| 昨日で仕事を納め、ほんの束の間の休みに入った。 身支度整え、昼頃に祖父母らの墓参りへ。 風も無く、日差しの暖かな大晦日だ。 一旦帰宅して洗濯物を干し、部屋の掃除を済ませ、 小屋で一仕事。昨日ようやっと届いたばかりの ぴかぴかの棚板を、ちゃちゃっと取り付けた。 何とか年内に小屋仕事が片付き、格好が付いたかな。 大晦日に大工仕事と云うのもおかしな話だが、 是で心残り無く、清々した心持ちで年が越せる。 その後、坊ちゃんらと剣菱嬢に早めの給餌。 夕刻には再び家を出て、毎年の…

山の肉、再び

|雑記| 鉄砲撃ちをする人から、野生の猪の肉を頂戴した。 今年の一月にも届けてくれた(◆)のだけれど、 この度の肉も又、血抜きや下処理に抜かりの無い、 大変にきれいな、良い肉なのであった。嬉しい。 この人は、山で乳牛の牧畜を営む素朴な人で、 一寸、バスク人のよな顔立ちをして居る。 「昨日仕留めたばかりだけど、雌の猪だから、 煮ても焼いても、やわらかくて美味しいと思うよ」 喜んで受け取ると、こんなに喜んで貰えるなら、 また持って来てあげようね、と仰った。 袋から取り出した、真っ…

暦の残り

|雑記| |音| 何とは無し。 壁掛けの日めくり暦を改めて確認すると、 嗚呼、もうこんなに残り僅かなのだ。 先週にようやっと、カーテンと夜具を厚手の 秋冬仕様に替えてから、秋はぐんと深まり、 猫らも又、あったか芋ドーム*1に潜り込んで居る。 そろそろズボン下を穿かぬと、心許無い。 過ごして居る間は然程に感じずとも、 過ぎてしまった後で振り返ってみれば、 季節の巡りは、実にあっと云う間である。 気付けば晩秋もすぐ其処、となるのであろう。 A CHORUS OF STORYTEL…

歩く姿

|雑記| 人の歩く姿をしげしげ観察すると云うと、先ず、 背筋をピンと伸ばして、颯爽と歩く人は少ない。 未だ歳若いのに、べったらべったら歩く人。 格好は若作りでも、猫背に年齢の隠せぬ人。 ヒールの高い靴を履きながらも、膝が曲がって みっともない前のめりの歩き方になって居る人。 斯く云う自分も歩き方のならぬ一人で、 気を抜くと、靴底の外側ばかりが減ってしまう。 特に腰を患ってからは腹筋と背筋、それと何より 体幹を鍛えねばならぬなぁ、と痛切に感じて居り、 歩くときにも、下腹の丹田の…

夏の御挨拶

|雑記| 暑中お見舞い申し上げます。 長屋の皆様、如何お過しでしょうか。 こちら関東地方は、いつの間にやら梅雨が明けたそうで、 しかしながら梅雨明け早々に、威勢よく雨が降って居ります。 蓋を開ければ、やれ猛暑だ、やれ酷暑だと 相変わらず騒々しい夏となりそうですが、 何方様も健やかに。良い夏をお過し下さいまし。

黒檀色の小屋

|雑記| |小屋仕事| 疲れが溜まった所為か。癖になりつつある頚椎のズレから首が痛むので、午後に鍼灸院へ出掛けて施術を受ける。その帰り、鋸の替え刃を買いに叔父の所へ寄ったのだけれども、叔父から「前にウッドデッキ塗った余りで、一斗缶のキシラデコールが在るけど、外壁に使うか?使うんならやるぞ」との提案が。色は”エボニー”とのことで、所謂、黒檀色である。計画では、散々の思案の末『ガードラック ラテックス』と云う水性ステイン塗料の”チーク”でほぼ決定済み。仮に『キシラデコール』を頂戴…

療法食とお小水

|雑記| |猫随想| 拙雑記帖。猫ブログでも何でも無いのであるが、時折出て来る猫ついでに、”療法食”と呼ばれる治療用フードの処方について想うところを、たまには一寸だけ真面目に書いてみよかしら、と。 ただし、是はあくまでも私の個人的な意見です故、悪しからず...。 少し前の若旦那小水問題(◆ ◆参照)でしみじみと感じたのは、特に勉強熱心なお医者は別として、地方の平均的な動物のお医者と云うのは、概ねフードに関して、どうも通り一遍な傾向にあるよに感じざるを得ない。確かに、日々の診察…

土曜日の工作

…煮浸し、海苔竹輪てんぷら、玉子とトマトの黒酢炒め。 |雑記| 曇天模様の空の下、腹ごなしにちょっくら工作など。 こないだ貰った丸ノコの手慣らしを兼ね、 棚板の余りを使って、コの字型の簡単なつくりで 猫らの食事台でも拵えてみようかしら、と。 一枚の板から丁度全てのパーツ取りができたので、 其々の寸法付けた墨線に沿って、丸ノコでチュイーン。 後は天板と脚とを二台分、丸釘でトントンカチカチ。 そいでもって こんなの*1が出来たヨ。 *1:幅300mm、奥行200mm、高さ80mm。

事情

|雑記| |猫随想| いつぞやも書いたが、私は滅多に家を空けない。否「空けられぬ」と云った方が、正しい。理由はズバリ、拙宅の”猫二匹の給餌問題”である。給餌如きで何がお困りか?とお思いだろうが、まあ是が色々と複雑なのである。 御飯は一日二回。お小水問題のデリケエトな若旦那には下部尿路疾患、生まれつき腎臓に難在りの忍びには腎臓病、と其々の体の状態に配慮した異なる種類の品を与えねばならず、更に忍びについては、ここへ毎回の漢方薬が加わる。白湯で溶いたのをかけて”つゆだく御飯”にして…

夢の電動工具

|雑記| |モノ| 定期歯科検診のついでにホームセンターへ出掛け、 防水紙貼りに必要なガンタッカーを物色。 手頃で塩梅良さそうなのを見付けるも、 是に適応する芯が見当たらぬ風なので、 店員の兄さんをつかまえて訊ねると、 棚を探し回った挙句、結局「無い」とのこと。 「○○さん(他店)の方が種類在ると思います」 って...。おやおや。 本体が売られて居るのに、芯が無いとは是如何に。 確かに規模的にもあちらの方が大きいし、 そりゃそうだろうが、たかだかタッカー一つ買うのに、 雨の中…

ご報告

|雑記| 本日夕刻。 半ば諦めかけて居た剣菱の捕獲にやっとこさ成功しましたことを、 一先ずご報告致します。ご心配下さった皆様、有難うございます。 明日、赤ひげ先生のところで不妊手術の予約も取りつけました。 詳細は一段落した後、改めて。 嗚呼、今夜は久々にぐっすり眠れるわい。

運命の女

|雑記| |猫随想| 実はここ暫く、体調が芳しくなかったのである。食事がろくろく喉を通らず、夜もしみじみ眠れず、仕事に立てば動悸がしたり息苦しくなったり。まことにお恥ずかしい話だが、剣菱捕獲のプレッシャーから精神的にすっかり参ってしまい、にっちもさっちもゆかなくなってしまったのである。 それと云うのも、一旦仕切り直しとなった捕獲計画。剣菱に合わせて焦らず参ろう、などと考えて居たのに、正月が明けて少しした頃からか。時折大きくアオアオと鳴きながら、オスの野良猫が付近をうろつき出し…

ぼんやり

|雑記| 今朝早くに目が覚めて、ラジオをつけたら イーグルスの『New kid in town』が流れてきて、 歯ブラシをくわえたまま、一緒に口ずさむ。 もしかしたら、良い一日になるかな。 だけれど、良いことも悪いことも起こらず、 平坦にのっぺりと一日が過ぎていった。 昼過ぎから降り出した雨が止んだら、 夜は夜で、馬鹿みたいな暴風が吹き荒れて居る。 その吹き荒れ方があんまりにも馬鹿みたいなので、 ここは真冬のパタゴニアの平原で、私はたった一人、 小さなガウチョ小屋で夜を明かす…

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