双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

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曇天土曜日

|暮らし| 本日のサラメシ。 海苔胡麻御飯、梅干、新生姜の甘酢漬け、人参のナムル、インゲンとキノコとミニトマトのソテー、 南瓜と鶏唐揚のスイートチリソース和え。 |日々| 山の向うに、もったりと白い靄が垂れ込めて、 今にも降り出しそうな空模様だったけれど、 曇天のまま、ぼんやり一日が過ぎていった。 溜まった不必要の書類や封筒を処分し、 鍋底の煤を落とし、花瓶の水を替える。 天気に似て、何処か手持ち無沙汰の土曜日。

日曜日の溜息

|日々| 生憎の雨模様にも拘わらず、 何故だか怒涛の如き日曜日。 不躾が入れ替わり立ち代り紛れ込む、 こう云う日曜日は、ひどく苦手だ。 いつも来て下さるご贔屓さんらに恐縮しながら、 早くこの怒涛の去ってくれることを祈りながら、 ふと、窓の外へ雨降りの空を眺めやる。 一寸だけ溜息ついて、大きく深呼吸する。 こんな天気の日曜日に相応しいのは、 気だるさ交じりのやさしい時間と 雨粒を纏った紫陽花のよな静けさ。

日曜狂騒

|日々| からりときれいに晴れたは良いけれど、 昼過ぎから次第に北風が強まり、夕刻前には 殆ど暴風となって、一向に止む気配が無い。 草っ原のすっかり背丈の伸びた雑草も、 隣家の立派な庭木の梢も、 路肩の交通安全の幟も、 皆一緒くたに同じ向きへ流され、傾いで、 暴風の荒波の強弱に翻弄されて居る。 うんざりして道路へ目を移せば、 何処かの畑から飛んできたと思しき肥料の空袋が、 まるで生き物のよにバタバタと。 右へ左へ、上へ下へ。 気味の悪い不規則な動きで移動してゆく。 こんな時期…

散髪と外套とツーバイフォー

|日々| 午前中は晴れて暖かだったのに、昼を過ぎた頃から 徐々に灰色の雲が垂れ込めて雨が降り出し、 すとんと空気が冷え込んで、また冬へ戻ったみたいだ。 夕方四時に散髪の予約が在ったのだけれど、 カーディガンを羽織るだけではとても役不足と、 コール天地の外套を急遽、引っ張り出す。 一昨年の秋に奮発して、臨時収入で買い求めた外套。 分厚い太畝のコール天地は深緑で、今時珍しいくらい ずっしりと重く、ちょっとやそっとの寒風では びくともしない頼もしさ。袷は途中までがシングル、 衿元の…

梅が咲いた

|暮らし| 今日のサラメシ。 ゴマシオ海苔御飯・自家製梅干・ほうれん草と人参のナムル・鶏の唐揚・出汁巻き玉子 |日々| 昼餉を食べて一仕事して。 午後の買出しのついでに、一寸遠回りして畑道を歩いてみる。 梅がいつの間にか満開になって、控えめな香りが辺りに漂って居た。 白梅 辛夷と白梅 紅梅と白梅 辛夷 季節は巡り、ようやっと遅い春の到来だ。

朧月夜

|日々| 春に三日の晴れ無し、とは云うものだけれど、 空模様どころか、今日はやれあったかいの 今日はやれ寒いのと、まったく勝手放題である。 いつだかの陽気で一旦は膨らみかけた梅も、 あ。やっぱり勘違いだったみたい。 と、どうやら再び眠りに戻ってしまった風。 人間はと云えば、相変わらずセーターを仕舞えず、 布団の中の湯たんぽも離せずに居る。 夜、店仕舞いの支度で外へ出ると、 冷たい空気と生暖かい霧とが入り混じって、 何だか気味の悪い夜空の中へ、 死んだよな月がぬらり、滲んで居た…

散歩納めとご挨拶

|日々| 母方の祖父の墓参りと年越しの支度を済ませ、 今年最後の珈琲を飲みに、電車に乗って隣町へ。 相変わらず商店街は寂れて人も疎ら、 街全体、年の瀬の空気も薄いけれど、 年末年始と商いを休む店が在る一方で、 和菓子屋、花屋、酒屋にクリーニング屋など。 大晦日も商いを休まぬ人々が居て、 せっせと働くその様を見ると、気持ちが引き締る。 いつもの店で久しぶりの珈琲飲んで、 鯛焼き屋さんで鯛焼き買って、 良いお年を、と云って云われて、 清々とした心持ちになって、帰って来た。 長屋の…

散髪とホームセンターと72時間

|日々| 夕刻に散髪の予定を入れてあったので、 昼前に隣町まで出掛けて、季節の線香を買い、 いつもの店で珈琲でも...などと考えるも、 午前中から強い雨の止む気配は無く、 諦めて、家事で時間を埋めることとする。 風呂場と厠の水周りは念入りに、 ついでに換気扇も水洗い。 掃除機掛けて、床拭きも済まして。 一通り年末の掃除らしきを終えて、清々とする。 ピザトーストを拵え、自前の珈琲で遅い昼食。 猫らに早めの給餌の後、身支度を整え、 少しの小雨の残る中、バスに乗って散髪へ出掛ける。…

ご褒美の日曜日

|日々| アーロンが旅立ってから、早いもので三年。 ここ暫くずっと気忙しくて、くるくると目まぐるしくて、 このまま続いたら、ぎゅうぎゅうになってしまうなぁ。 だけれど、今年も、この日。 Tさん夫妻が遠方より訪ねて下さった。 久しぶりだから久しぶりのお話でなくて、 普段通りのよな、取り留めないお話。 身の回りのこと。近頃の珈琲のこと。 慌しい日々に、ぽっと頂いたご褒美みたいで、 しみじみと心から嬉しかった。 途中、バタバタと忙しくなったりしながらも、 やがて訪れた夕暮れ刻は、店…

横着の寝袋

|日々| 九月も半ば。暦は秋を迎えながらも、 日中は未だ日差しが強くて、 季節と季節とが交錯して居る。 それがいざ、夜になると云うと 途端に秋の顔となり、夜更けの薄い夜具の中、 肌寒さに身じろぐこととなるのだけれど、 羽根布団は押入れの布団袋に納まったまま。 横着は一先ず、暗がりの中を夢遊病者のよに歩き、 玄関の棚から寝袋を引っ掴んで持って来ると、 其処へ潜り込んで上から夏掛けを重ね、 ふうと安堵した後、深い眠りに就いた。 急場凌ぎは否めぬものの、是が案外快適なもので、 何や…

季節彷徨

|日々| 日中は、晴れなのだか曇りなのだか はっきりしない空模様が続いて、 夕刻近くとなると、決まって雨が降り出す。 こんな調子の日々が、暫く続いて居る。 おびただしい羽蟻の群れにうんざりとし、 蜘蛛の巣の微かに揺れるのを、只 何とは無しに、ぼんやりと眺めて居ると、 何処かから、灯りに吸い寄せられるよにして、 一匹のアメリカシロヒトリが視界に紛れ込んだ。 よらよらと不気味に青白く、心底ぞっとする。 まるで死んで居るみたいな生き物、と想う。 汗の冷えた首筋は湿って鈍く、 夜具を…

夏の味

|日々| 昨日に小豆島の素麺、本日は朝採りの平豆の到来物。 今時分の食事は何かと思案の為所であるので 丁度宜しく、素麺に平豆の天麩羅で昼餉とした。 素麺のつゆと云うと、我が家では胡麻だれなのだが、 是は亡くなった父方の祖母の慣わしである。 父は元より、私も祖母の拵えるこのたれが好きで、 やれ素麺と云うと、すり鉢とすりこ木とを渡され、 しみじみ胡麻をすらされたものであった。 鰹の出汁に味噌と砂糖、すった煎り胡麻を加えて よく合わせ、頃合まで冷蔵庫に冷やしておく。 夏場は素麺が食…

梅雨の晴れ間に

|日々| 地球の裏側、伯剌西爾にて 蹴球W杯が極めて地味に開幕し、 極めて地味に開催中である。 今一つパッとせぬ伊太利亜の初戦は、 こちらも今一つパッとせぬ英蘭と。*1 ここの組は所謂”死の組”なのだけれども、 ちゃっかりして居る分、運と云う点については 英蘭よか、伊太利亜に分が在る気もする。 久々に訪れた梅雨の晴れ間は、 珍しく一日からりと晴れ、厄介な湿気も無い。 午前中に、夜具など大物の洗濯と掃除。 窓と云う窓を全て開け放って、隅々まで風を通す。 軽い昼食の後で、文藝別冊…

五月雑感

|日々| 痛めた首は、未だ僅かな違和感こそ残るものの、 概ね快癒し、朝の目覚めに付き纏うことも無い。 空気はからりと澄んで、些か肌寒い程。 暗い色を帯びた雲が所々、晴れ間に紛れ込み、 午後の室内に薄い影が降りる。 こんな日は、何を拵えて食べたら良いのか 思案すれど浮かばず、結局は糠漬けに味噌汁。 常備菜などで簡単に済ませてしまうと、 食べながらも、食べ終えても、少し寂しい。 ここ数日、ぐずついた天気の所為でベランダへ出られず、 不貞腐れて居た猫たちを、久々に出してやる。 丁度…

哀しい湿布

|日々| ”やらなきゃいけないこと”が概ね片付き、*1 胸の燻りがすっきり晴れたと思いきや、 それと入れ違いで、どうやら寝違えたらしい。 首後ろから右肩甲骨にかけての広範囲を 盛大に痛めてしまい、再び遣る瀬無さ戻る。 通りすがりの冷やかし客らに疲れ果て、 店を仕舞って帰宅。風呂に浸かった後、 微炭酸の飲料水を飲み、消炎湿布を貼る。 猫らが甘えて近づいて来たのだが、 湿布の匂いにぎょっとなって去って行った。 哀しい。 明日、鍼灸院へかからねば。 *1:唯一残った猫らの休み場のた…

雨の休日

|日々| 朝目覚めると、外が薄暗い。雨の音。 七時の給餌後、再び寝床へ戻った猫たちは、 横腹をゆっくり上下させながら深い眠りの中に居て、 耳を澄ますと、互い違いに寝息が聞こえてくる。 彼らの眠りを断つのが躊躇われ、 一旦手にした掃除機を、そっと元へ戻した。 空になった二つの皿を洗い、 ソファの上へ重なった洗濯物を畳む。 窓硝子に雨粒が流れ落ちる傍らで、 珈琲とトーストの遅い朝食のよな昼食。 J・テイラーの歌を聴きながら、 『BRUTUS』の東京案内を読んだり、 高峰秀子のエッ…

些事に終わる

|日々| ゆっくりの起床。 掃除して、夜具を取替え、洗濯機を回す。 その間にピザトーストを拵えて、 朝と昼とを兼ねた軽い食事。 食事が済んだら、洗濯物を出して干し、 厠の砂替え、歯磨き、毛を梳くなど。 一通り猫らの世話を終えた後、 窓を拭いて、鉢植えに水遣り。 お茶を淹れて、小一時間程読書。 録画しておいた蹴球を、ささっと観戦。 あっと云う間に夕刻となって居た。 身の回りの些事だけで、休日が終わる。 猫ら、鳥を見るの図。

ぬるい茶

|日々| 猛々しい暑さと書いて”猛暑”と読む訳だが、 暑さなんてものが猛々しくあったところで、 迷惑千万、格好良くも何とも無い。 つい先日までは日中も比較的過ごし易く、 夜ともなれば、長袖の寝巻きと綿毛布の 仕舞えぬ涼しさが続いて居たここいらも、 いよいよ以って、猛暑を受け入れる気なのらしい。 蝉が鳴き、蛙が鳴き、草いきれにむせる。 知らぬ間に、藪蚊に食われた右肘の辺りを 恨めしく想いながら、ぬるい麦茶を飲み干す。

襟足の後悔

|日々| 昼過ぎからとの予報を裏切り、既に朝から雨。 古森号の出動を諦め、ズボンの裾を濡らしながら 徒歩にて出掛け、鍼灸院と散髪を梯子する。 施術時間が長引いてしまい、散髪に遅れて恐縮。 襟足どうしましょう。刈り上げなくて良いです。 不精に伸びた分、耳を出し、前髪を揃えるも、 帰る道中に、やはりこの場合の襟足は、 潔く刈り上げるべきであったなぁ、と想う。 駅まで出ると、丁度のバスが在ったので、 是に乗って帰宅し早々、チビ猫忍びに餌を与え、 その後で自らも昼餉。施術の影響で臀部…

ぼんやり昼餉

|日々| ついこないだ本領などと書いたばかりだのに、 雨の印象も薄いまま、気付けば梅雨が明けて居た。 かつての陰翳の情緒を欠いて久しい今の世、 梅雨なんてのは満喫する気にならぬけれど、 それにしたって、あまりに唐突であったことだよ。 すると、何やら妙にイカの塩辛が食べたくなって、 スルメイカを買い求め、是を塩辛に拵えた。 潰したワタへ生醤油と味醂。七味を少々。 季節柄、柚子の使えぬのが悔しいところだが、 昼餉の小皿へ盛り、キムチ漬けと共に食せば、 案の定ご飯がすすんで、茶碗に…

梅雨の本領

|日々| いよいよ以って、蒸し蒸しも本領と云った感。 若猫は長く伸び、子猫も又然り。 糠漬けをぽりぽりやっては、脱力し、 じわとした汗の出方に、四十路を理解する。 梅仕事が在るから辛うじて妥協するが、 暦の中では最も相性の良からぬ時節である。 この不快な夜を如何に過ごそうか、 只々、気抜けの上に放心を重ね、 と、窓を開けたところへ風が入って来た。 ばさばさと煩い、風情の欠片も無い風。 そう云えば、未だ蛙の声を聞いて居ない。

散髪と猫とパン

|日々| 午前中に散髪を予約してあったので、 久々に古森号を駆り出そうと想うも、 どうやら空模様が怪しい。 先週、念入りに整備したので、 調子見も兼ねたかったのだけれど、 仕方が無いのでバスに乗ってゆく。 案の定、美容室に着く頃にちらと降り出した。 初夏と云うので前髪も短く、さっぱり。 清々して、小雨の中を早足で大型店まで さかさかと歩き、がらんとした生地売り場を物色。 カーテン用のとモンペ用の生地を買い求める。 帰りがけ、パン屋へ食パンを取りに立ち寄ると、 軒下に小さな黒猫…

矛盾

|日々| 山は爽やかな新緑の様相であるが、 未だに湯たんぽの必要な夜が続くと云う、矛盾。 まことに納得のゆかぬ五月である。 天気予報の最高気温も殆ど当てにはならず、 しかしながら、うっかり是に期待し、 薄手のシャツなど着て、ぶると身震いすれば 何やら、自分が馬鹿か阿呆の様な気がしてくる。 旬となれば食べたくなる筈の、鰹のたたきですら、 食べたいと想えぬのが、実に哀しい。

冬、帰る。

|日々| 去った筈の冬が出戻って、哀れな春は所在無い。 しかし春と云ったって、目前に四月を控えながらも、 ここの桜は未だ蕾のまま、枝も寒々しく、 先週にようやっと木蓮が咲いたくらいであるから、 こちらは然程、面食らいもしないのだけれど、 当の春めとすればさぞや口惜しく、心苦かろうて。 箪笥よりセーターを取り出し、スボン下、 厚手の靴下などで、冬めいた身支度をする。 猫の毛皮は、再びむくむくとして居る。 冷えた蛇口に触れると、指先が反射的に離れた。

悪足掻き

|日々| 春霞に便乗したものか。 やれ花粉やら砂塵やら埃やら、 煩わしいのばかりが揃いも揃ったり。 山の姿などはすっかりこれらに埋もれ、 稜線すら殆ど確認できぬ有様であり、 其処へ暴力的春の嵐が吹き荒れれば、 さながらカオスの如き様相と相成り。 是だけ派手に好き勝手されれば、 マスクと眼鏡とで防備を整え、 薬を含み、目薬などさしたところで、 どだい効果の程度は知れて居る。 顔は何処も彼処も鬱陶しいばかり。 出来ることなら、目一杯の奇声をあげ、 是を一気にぐしゃっとやりたい衝動…

忙殺と充足

|日々| 只ばたばたと仕事に忙殺されるまま、 気付けば、時刻は午後四時も半ば過ぎ。 やっつけの昼餉を拵えて、是を食すも、 もはや疾うに昼とは呼べぬ也。 疲弊の澱みに遅々として箸の進まぬ中、 ジェームズ・コバーンやイーストウッド翁。 ユーコンの犬橇レース。更には 拙宅の若猫の艶々した毛並みなど。 脈絡無き、しかしながら心惹かれる事柄を 次々と想い浮かべるうち、満ち足りて、 ようやっと充電の完了した次第。

困惑

|日々| 昼を過ぎた頃から空が急に翳り出すと、 地響きを起こす程の雷が轟くと同時に、 棚の上の食器たちが震えて音をたて、 雨に混じった雹が窓硝子を叩く。 それを境に空気は変わり、 頬を刺すよな冷たい風が、北からやって来た。 季節はずれの空模様と、宙ぶらりんの困惑。 夜の部屋のつんとする冷気に、 そろそろ湯たんぽを出しても良い頃合かしら。 などと想う。

静かな部屋

|日々| 先週辺りから、朝晩がぐっと冷え込み出して、 部屋の支度に少しずつ冬物が増えて、 夜具に毛布を一枚足して、 シーツをフランネルのと換えて、 毛糸のカーディガンを着た。 猫は先代を真似て押入れに入って、 やっぱり先代と同じ場所で丸く眠って、 夜の空気はつうと冷たくなって、 そうして部屋はひっそり、静かとなった。 ちょっと寂しくて、けれども安らかで。 『ムーミン谷の十一月』みたいだな。

四角い蛙と金木犀

|日々| 逸れた台風の尻尾の名残りか、 朝からむわんと汗ばむよな陽気。 けれども午後に入って、 西の方から大きな雨雲が近付くと、 空が段々に暗くなる。程無く、大粒の雨。 幾度かの降ったり止んだりが続いて、 宵の頃には、いつの間にか終わって居た。 表へ出て、蛙の居場所を確かめる。 相変わらず四角い図体で、植木鉢の縁。 雨上がりのひんやりとした夜風の中に、 微かな、一握の、金木犀の匂いがした。 何処かで犬が、くんと鳴く。

入道雲と鱗雲

|日々| 日中の秋夏ないまぜの奇妙さ、相も変わらず。 見上げた空には入道雲と鱗雲が隣り合い、 秋の大運動会に集う人々は、真夏の装いである。 昼餉など、いったい何を拵えたら良いものかと、 冷蔵庫の棚をじいと見詰めては、溜息も出る。 是には猫で無くとも、いい加減にうんざりとし、 彼らの作法に倣って不貞寝、としたいところが、 しかしながら、当方の所属は人間であり、 曲がりなりにも、一応の仕事らしきも持って居て、 それで金銭を稼がねば暮らしてゆかれないため、 幾らうんざりだ、辟易だと…

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