双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

|忍び| の検索結果:

一歩先

|若旦那| |忍び| 拳骨一つ分の距離から、一歩先へ*1。 同居を始めて、ふた月と半ほど。 ようやっとここまで来たか、と想う春。 *1:とは居え、猫プロレスは相変わらずである。

ビルボの鍛錬

|忍び| ここ暫く、忍びちゃんを観察して居て気付いたのだが、大きな物音に殆ど動じなくなった。ほんの数ヶ月前までは、大きな物音が大層苦手でチック様の症状まで出る始末であったのが、何やらいつの間にか平気となった風で、隣家で行われて居る改修工事の作業の音も、別段どうともないのらしく、寝台の上で香箱など作って昼寝をして居る程だ。一方、ビビリ王子あるところの若旦那はと云うと、電動工具の音が聞こえるが早いか。ささと腰を低くした小走りで押入れに逃げ込んでは、暫く身を潜めるなど相変わらずであ…

健やか漢方生活

|忍び| 忍びちゃんの血液検査のため、仕事の一段落した午後にお医者へ行く。 漢方のお世話になって、もうじきふた月程。如何に作用して居るのか、内心愉しみであったのだけれども、果たして結果は上々であった。BUNはすっかり平均値となり、正常範囲を随分と出て居ったリンに至っては、下がりも下がったり。是も又、ほぼ平均値となって居たのである。いやはや、漢方生活の効果を実感することしきりで、療法食を食べて居ることも勿論在るだろうが、何しろ服用を始めてからと云うもの、忍びの活力が目に見えて違…

僕らの六日間戦争・その後

|若旦那| |忍び| お泊りからの流れで何となく、現在お試し同居中である。 是と云って、特に進展も無いのである*1。 *1:しばしば勃発する争いの原因は大抵、日向ぼっこだとか猫タワーだとかの主に場所取り。

僕らの六日間戦争

|若旦那| |忍び| 実は大晦日からの六日間。忍びちゃんが拙宅へ泊り込んで居たのである*1。 ここひと月は、日参して小一時間程を過ごすのが習慣となりつつあり、部屋の環境にもようやっと慣れてきた風であったので、ならば年越しと正月くらいは皆で過ごしたいものだなぁ、とこの際思い切って連れて来た訳なのだけれども、いやはや。是がまぁ、何ともかんともなもので…。 追いかけっこ及び猫プロレスの激しいのは相変わらず。始めのうちは、年長者の余裕で軽くいなしながら応戦する若旦那も、若さにまかせた…

漢方はじめました

|忍び| 二週間程前から、忍びちゃんの漢方生活が始まった。 去勢手術前の血液検査で、生まれつき腎臓の機能に難在り、と云うことが分かった訳だが、幸いそれによって何ら症状が出て居ると云うのでも無い。しかしながら、今のうちから手助けとなる有効な方法は在る筈...と考えた末、日常的なケアに漢方の力を借りてみるもの一案かと、動物にも漢方を処方して下さると云う親切な遠方の薬局へ相談し、幾度かのやりとりを経た後、薬を処方して送って貰うことと相成った次第である。*1 忍びのよなケースを漢方で…

ひとつ安堵

|忍び| 去る二十五日。忍びちゃんの去勢手術が無事終わった。 数日前に行われた三度目の血液検査では、BUNの数値が正常範囲内となり、高めのリンについては、成長期であることも関係して居ると思われるが、全体的に概ね安定して居ると考えて良いでしょう、と云うので、静脈から点滴を入れるなどして、腎臓への負担が極力掛からぬ方法で、週明けに手術の行われる運びと相成ったのである。 当日、忍びを置いて帰ってきてから迎えに行くまでの六時間半は、全く気が気でなくて、テレビを観ても掃除をしても、心此…

お利口さん

|忍び| 忍びちゃんの血液再検査のため、仕事の一段落した夕刻にお医者へ行く。果たして結果はと云うと、BUNとリンの数値共に幾らか下がり、BUNに関しては、辛うじてではあるが、何とか正常値の範囲内であった。「前回は少し脱水気味だったのかも」と先生。しかしながら、生まれつき腎臓の働きが弱い猫であろうことは、間違いが無いのらしい。従ってこうした場合、全身麻酔を用いる去勢手術は腎臓に負担を強いるため、これらの数値などの様子を見て慎重に行われる必要が在る。「半月後にもう一度血液を調べて…

秋空の下の白黒

|忍び| 近くに控えた去勢手術の相談のため、バスと電車を乗り継ぎ、忍びを連れて隣町のお医者へ行って来た。目方は2.9キロ。診察して特に問題も無いので、手術の予約を次週に入れることに決めたところ、術前の血液検査をしましょう、と相成ったため、保護以来の懸念であった、白血病とエイズのウィルス検査も一緒にお願いした。採血の間は待合室で待って居たのだが、なかなか上手く採れないらしく、忍びちゃんの抗う鳴き声と、先生の「御免ねぇ、ちょっとの我慢だからねぇ」の声。やや暫くの後、看護師さんがキ…

ビルボの回復

|忍び| ビルボ殿に原因不明の異変が表れて、早六日。なるたけ安心できる環境を拵え、こまめに様子見し接してやる内に、どうやら段々と落ち着いてきた風である。昨日辺りから随分のびのびと過ごせるよになって、縮こまっておどおどすることも、頭や耳を振る動作も殆ど見られなくなった。時折、表で大きな物音がすると、ビクっと強張ることは在るものの、いつも通りに声が出て、ちょらちょらと遊びにも興じるなどし、何はともあれ、先ずは一安心と云ったところである。 さて。ここ数日、様子を観察して居て気付いた…

ビルボの災難

|忍び| 先週末から、拙宅のチビ猫ビルボの様子が急におかしくなった。 しきりに耳をぱたぱたとやって頭を振るなどし、初めのうちは、歯の生え変わり時期が関係して居るのかしら、と想ったのだが、矢鱈と物音にびくついては身を低くして隅へ隠れたり、人間と見ればささと足早に寄って来て、ひっつき虫のよにぴったり張り付いてばかり居る。背中も強張って、声もあまり出さない。食欲は在るものの、その様子があまりに普通でないので、何か具合でも悪いのではないか、とお医者へ診せに行った。先ずは外耳炎など耳の…

小鬼

|忍び| 小鬼じゃ。 小鬼がおる。 |電視| 今日のあまちゃんは、冒頭から気が気じゃなくて、 観て居る間もずっと、そわそわし通しで、 そいでもって、ユイちゃんと大吉つぁんが… えええぇ!

其々

|忍び| |若旦那| 夏場の猫どもは、概ね長く伸びて居るものである。 子猫は可憐で、 若猫は・・・・・・

日々すくすく

|忍び| 七月二十一日撮影 子猫と云う生物の成長の早さよ。 ”昨日のズボンはもう履けない”とまでは云わぬが、 大仰に例えるならば、実にそんな感じだ。 もうじき、拙宅へ来てふた月が経とうとして居る。

忍びと猫の塔

|忍び| |モノ| チビ猫ビルボが拙宅へやって来て、早ひと月が過ぎた。僅か四百グラムに満たなかった目方も、現在では一キロと少々まで育ち、しゅっとした体躯に細面、長い手足が何やらホビットらしからぬ佇まいである。しかし、この長い後足から繰り出される跳躍と云うのが、さすがに忍びの者だけあって、凡そ子猫では無理だろうと高を括って居た、箪笥の上やら棚の上やら。いとも易々と飛び乗っては、悪戯を働く意欲満々なもので、当初の計画よかちいと早めではあったが、猫タワーを買い求めた次第。 構造上、…

前日談

|忍び| 先日、何気無く知人女性に子猫を保護した、と話したら「それって、もしかして○○の駐車場?」と意外な問いが。経緯を詳しく説明すると、知人女性は「うわぁ、今鳥肌立っちゃった!」 聞けば彼女が去る朝、子供を幼稚園へ送った帰りに、件の駐車場付近で母親たちと立ち話をして居たところ、側溝の奥から子猫の鳴き声が聞こえて来て、三人がかりで助けようと試みたものの、子猫は脅えて逃げ惑うわ、蓋は開かぬわで、泣く泣く断念せざるを得ず、其処へ早番と思しき従業員らが出勤してきたので、事情を説明。…

主の決断

|若旦那| |忍び| この二匹、果たしてどうなのだろか・・・。 網戸越しの向かい合わせに、幾度か夕餉を食べさせてみたのだけれど、時折ちら見こそすれ、一応は各々食事に集中して居る様子。又、互いにフーだのシャーだのとは云わぬものの、忍びはピンポンダッシュ宜しく、網戸越しのジャブを繰り出しては飛び退いて、そうかと思えば一人遊びに興じ、若旦那は時折クルクル云いながらも、ジャブにジャブで応戦するなどして、じいと忍びを観察。警戒して居る風なのは、もっぱら若旦那の方だが、しかしながら忍びに…

命名

|忍び| さて。子猫を迎え入れることを決めた以上、そろそろ名前をつけてやらねばなるまい。とは云え、生まれて一ヶ月やそこいらの子猫だ。闇雲にちょらちょらと動き回るばかりで、幾ら眺めど、名付けの着想を得ることは存外難しく、先ずは適当に浮かんだ二文字の名からメモ紙へ書き付けてみる。テト、テオ、マオ、等々。なかなか良い名とは想うものの、何れもしっくりと来ぬ気がする。そもそも名付けとは、一閃のインスピレイションの導きに因るもの。其処で一旦、種々考えるのを止し、去る晩のめぐり合わせへ想い…

若旦那、チビ猫に会う

|若旦那| |忍び| 拙宅の筆頭猫は、誰あろうピピンの若旦那である。筆頭と云ったって、そもそも若旦那一匹しか居ないのだけれども、ここへ来て、新たな仲間が加わろうとして居る。薄々とお察しの方もいらっしゃったかと想うが、私は例のチビ猫を里子に出さず、自ら引き取ることに決めた。何しろ、爺さんの生まれ変わりであるフシが濃厚とあっては、他所のお宅へやれる訳が無い。しかし、拙宅には既に若旦那が居り、しかも孤児で保護された故、猫社会と云うものを殆ど知らぬまま、一人っ子宜しく気侭に暮らして来…

きかん坊の仮住まい

|忍び| |モノ| おチビの仮住まいに、手頃なケージを買い求めた。*1 幅約90cm、奥行き・高さ約60cmと、子猫には十分な広さが確保できる大きさであるし、又後々にも、緊急時だとか療養用だとかに使えるであろうから、一つ在っても損はなかろう、と。ところが。何せおチビが未だ小さ過ぎるため、必死にがんばると柵の間から脱出できてしまうもので、仕方無しに段ボールで囲いを拵えたところ、何やらえらくみっともない見場に…。 +++ 折角のケージの、この台無しな感じったらもう…。しかも、置き…

|徒然| |忍び| 昨晩、ひどくどきりとさせられる出来事が在った。厠箱で用を足し終えたチビが、ふと一瞬の間を置いて、箱の縁で前足を拭く仕草をし、更に箱から出た後、下に敷いた新聞紙を後足でトントントン、と軽く蹴ったのだ。不意にわっと込み上げるのを堪えることが出来なかった。何故ならそれは、亡き爺さんが用を足した後でいつも欠かさずに居た仕草そのもの、だったのである。嗚呼、この子は。この子は、やっぱり爺さんの生まれ変わりなのかも知れない・・・。 チビを側溝の中から救い上げて以来ずっと…

風穴

|徒然| |忍び| 「あんなに小さいものなのに、その破壊力の大きさったら凄いな。」 Aちゃんが、気の抜けたよな口ぶりで云った。 「だってさ、あのチビと接してしまった後では、ピピンを見る目が違ってしまうんだよね。いつもみたいに抱っこしても、やけにずしっと重い気がしたり、いつまでも子猫っぷりが抜けないよなぁ、なんて思って居たのに、何だか急に大人の猫に見えてきちゃって。今までそんなこと感じたりしなかったし、ピピンはいつもと何も変わらない筈なのに、そんな風に感じてしまう自分に、正直戸…

翌日

|徒然| |忍び| 昨夜の降って沸いた救出劇(→◆)から一夜が明け、若旦那に朝餉を出してから、恐る恐る子猫の様子を見に行くと、業務用アイスクリームの空き容器で拵えた厠へ、一塊の排尿を確認。小皿の餌もしっかりと無くなって居た。あったかな寝床を得、腹も満たされて安堵したのか。相変わらず声は枯れて居るものの、昨晩と比べると少し落ち着いた風である。出勤して来たAちゃんに経緯を話すと「うーん、確かに是はちょっと劇的だよねぇ」と、亡き爺さんに似た子猫の額ををしみじみと撫でた。母は元来、猫…

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