双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

ぼんやりの向こう側

|日々|


ふと気づくと、ぼんやりとして居る。意思は伴わず只、不可抗力のよに。
ここのところ肌寒い日ばかりが続いて、しかしながらもう十月も半ばなのだから、
当たり前と云えば当たり前なのか、と我に返りつつも、何処かが噛み合わぬまま
帳尻だけ合わせるよな居心地の悪さが拭えず、再びぼんやりとするのであった。

今までの分を取り戻せとばかり、否応無く世の中が加速度的に前進する中、
やれ八度目の波など気に掛ける人は、今どれ程存在するのであろうか。
進め進めと背中を押される一方で、景気の冷え込みをひしと肌で感じる日々。
互いに反対向きである矢印が同時に進行して居る。何かが狂って居る。
どれもこれも白々しいばかりで、ちいとも納得できるよなものじゃない。

有耶無耶が有耶無耶のままに進んでゆく耐え難さを、あえて抗わず、
只ぼんやりとすることで薄めて、静かに自衛して居るのかもな、と思う。
ぼんやりの必要が無くなったその向こう側は、どんな日々なのだろか。

<