双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

溜息しか出ない

|戯言|


嗚呼。
お上が匙をぶん投げたとしか思えぬよな、惨憺たる有様となってしまった。
案の定と云うか、見事なまでに予想通りである。
命だ医療だ守り抜くだの何だの、散々大きく宣っておきながら
いざ蓋が開いたら、やれ自分の身は自分で守れだの、制御不能だの。
開き直りも甚だしいったら、全く笑わせてくれるじゃないの。
まぁ、こちとら端からこれぽちも信じちゃ居ないが、
白々しい云い訳も、口先だけの嘘っぱちも、いい加減聞き飽きた。
さあて。この先、我々は果たして何処へ連れていかれるのか。
何処にせよ、片道切符でないことを祈るばかりである。


自分の身は自分で守る、などと今更上から云われるまでも無く、
そんなものは疾うに当たり前。従って、只今休業中なのである。
と云うのもこの期に及んで、未だにお気楽軽率な輩が散見されるため、
幾らこちらが対策を徹底したところで、それにも限度が在る。
このまま店を開けておくのは危険だ、と判断してのことであるが、
うちのお客さんには医療・介護関係のお一人様も多く、
彼らの立ち寄るのは、日々の激務の中のほんの一時。
それだってままならず、ようやっと得られた一息だのに、
その場を閉めざるを得ない申し訳なさで一杯になる。
もどかしい。遣る瀬無い。


今年の八月は無かったものと思うしかないか。
今年の八月は無かったのだ。
はあ。もう溜息しか出てこないや。

<