|雑記|
お蔭さまで、かかりつけの医院で出して貰った『抑肝散』が効いて居る。*1飲み始めてから丁度一週間が経った。初めの二日程は、踝の内側や首の後ろに一つ二つ、ぷつりと湿疹が出たものの、今までの蕁麻疹様にそれ以上広がることも無く、三日目以降ほぼ出て居ない。蕁麻疹以外にも、夜中に目が覚めることが無くなったし、鳩尾の辺りがぎゅうと重苦しくなることも無くなった。そして何より、いつもだったら確実に「キィーッ」となってしまうであろう状況でも、比較的落ち着いて居られることが多くなったのは、本当に有難い。*2
又、飲み始めてすぐにお小水の量が増えた。恐らくは、体内に溜まった余剰の水分が排出されるのであろう。特段むくみを意識したことは無かったが、是だけ余分な水が外へ出ると云うことは、やはり滞ってむくんで居たのだろな。巡りが良くなったからか、ここ数か月、夕刻近くになると体が何と無くだるいと云うか、鈍いよに感じることが多かったのが、随分と楽になった気がする。
服用は食間か食前に一日三回。その中でも特に朝の空腹時の服用が好きで、先ず湯呑みに薬を出して白湯を注ぎ、匙でくるくるかき混ぜて溶かして居ると、セロリに似た爽やかな香りが湯気と共に立ち上ってくる。構成生薬の中の「当帰」「川芎」「柴胡」がセリ科なので、同じセリ科のセロリっぽい香りが強いのかな。朝の空っぽの胃袋へ薬湯がじんわりやさしくしみ渡り、暫くするとぽかぽか温まってくるのだ。苦みのある生薬も入って居らず、香りも好みなので、毎日美味しく飲めるのが嬉しいところ。*3
因みに『抑肝散』には、もう二つバリエーションが在る。
【抑肝散加芍薬黄連】(ヨクカンサンカシャクヤクオウレン)
「気」と「血」に作用。
抑肝散の構成生薬に「芍薬」と「黄連」を加えたもの。
神経の昂りがより強い場合に。【抑肝散加陳皮半夏】(ヨクカンサンカチンピハンゲ)
「気」と「血」に作用。
抑肝散の構成生薬に「陳皮」と「半夏」を加えたもの。
消化器が弱って居る場合に。
其々に一寸ずつ違って居るのが面白い。つまり、イライラなどの感情がより一層強い人には『~加芍薬黄連』が。胃腸の働きの弱って衰えた人には『~加陳皮半夏』が更に細かく効いてくれる、と。今回の場合、食欲は普通に在るし、神経の昂りも特に激しくは無いことから、基本の『抑肝散』を出して貰ったけれども、少し前の時期ならば胃腸が些か弱って居たので『~加陳皮半夏』だったろう。
新型某に対し鈍感で軽率な輩を相手に、来る日も来る日もひたすら神経をすり減らし、既にいっぱいいっぱいのところへ、更に背負い込んで積み重なって、もうヘロヘロのクタクタになって、けれども怒っちゃいけない、切れちゃいけないと己に云い聞かせては、うぐぐと飲み込むトホホな日々。そうこうするうちに、蕁麻疹が出て、寝つきが悪くなって、就寝中に奥歯をぎゅっと噛むよになって、それで顎が痛くなって、首が痛くなって…と、今までは無理すりゃ何とかなって居た諸々の事柄が、プレ更年期と云うお年頃に伴う処理能力の低下によって、無理もきかなくなり、何とかならなくなってきた、と云うのが、この度の絶不調の大雑把な正体であった訳だけれども、正体が判明したことで見当がつき、見当がついたことでこうして頼りになるものが見付かって、やれやれ。一先ずは、ほっと安堵。『抑肝散』ありがとう、いい薬です(笑)。