双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

潔い散髪と秋の匂い

|雑記| |音|


ずいぶん昔にお世話になって居たJさんに、二十数年ぶりで髪を切って貰った。
高校生の頃から大学を出るくらいまでの、生意気な時期ずっとお世話になって居た。
昨年に長く勤めた美容室を辞め、実家の店へ戻って大先生と二枚看板でやることになって、
古かった店をきれいに改装したと知ったのは、今年に入ってからだったのだけれど、
なかなか挨拶する機会の無かったのが、こないだ偶然にばったり行き会って。

「お久しぶりです…」とドアを開け、すっかり見違えた店を眺め眺め、椅子に座る。
長いこと無沙汰して居たことも在って、以前の感覚がぼんやり定かでなかったのだが、
いざ鋏が動き出すや、二十数年をひょいっと飛び越す意思疎通のスムースなこと!
こちらが思うよりも先に、的確な意見をびしっと伝えてくれて、うん。納得。
そうそう。私が望んで居たのは、まさしくコレだったんだなぁ。
期待以上の全く完璧な仕上がりに、やっぱり、これぞJさん!と胸が躍った。*1
刈り上げは刈り上げらしく、とことん潔く。
真っ直ぐは真っ直ぐ、まあるいはまあるく、きっちり潔く。
確かな技術と経験無くして成り立たぬ、ザッツ・坊ちゃん刈り。お見事。
しかもそれは、ちゃんとホビ仕様になって居るのダ。フフフ…。


KOC聴きながら、何とは無しに襟足へ手をやる。
嗚呼。この刈り上げの、この感じなんだよなぁ。

DECLARATION OF DEPENDENCE

DECLARATION OF DEPENDENCE

北風がひんやりと秋の匂い。

*1:ここ数年来お世話になって居る美容師さんは、技術もお持ちで丁寧で、とてもオシャレな方なのだけれど、こちらの意図するよりもずっと遠慮がちな、今様な仕上がりなのです…。否、普通はそれが正解なのであって、単に私が天邪鬼なだけなのだけれども(笑)。

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