双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

働く仲間

|モノ| |手仕事|


『フォルゴーレ号』の荷台、つまりリアキャリアへ、荷物積載のための箱様の何らかを取り付ける予定であることは、以前にちょろっと書いたけれども、暑いだの疲れただのと云い訳ばかりしては、なかなか取り掛かれずに居たのを、先日のゴーヤーで幾らか復調したのに気を良くして、いよいよ実行したのである。
本来ならば、自ら寸法を測って簡単な図面を書いて材料を用意して...と一から拵えたいところなのであるが、一旦落っこちた気力が、どうにもそこまで戻らなくて、結局はホームセンターにて木箱の組み立てキット (杉材) なんぞを購入。
組み立てキットと云うからには、当然材料が全て揃って居り、更には予め寸法通りにカット済みであるので、作る人は只説明書の指示に従って、順序通りに、付属のビスで組み立てるだけ。チッ、つまらねえな(笑)。確かにつまらねえのだけれども、何せ気力の及ばぬところをカバーしてくれて居るので、そんな風に大人気無く文句を云ってはいけない。


なんてぶつくさ云う間に、あら。ちゃちゃっと出来上がってしまっタYO!*1
ただし、寸法だけはどうしても妥協したくなかったので、長辺である横幅の方を5cm (たかが5cm、されど5cm。この僅か5cmの差が非常に大きな違いを生むのだ。) 短く加工した。底板二枚と、長辺の材が八本。丸鋸を出して来て作業準備するのが面倒だなぁ億劫だなぁ、じゃあ手鋸でいいや、と一つ一つギコギコやったら当たり前に疲れてしまって、あーあ。こんなんだったら最初から丸鋸でまとめてチュイーンとやれば良かったじゃん。って、やれやれ。我ながら全く面倒くせえ小母ちゃんだわ(笑)。

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でもって、働く「フォルゴーレ号」誕生。

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何を取り付けるって、リアカゴもリアボックスも端から論外であった(笑)。機能だの実用性云々は当然のこととして、同時に様にならなきゃ、ねぇ。それに本家が「木製モノコック」ってんで、是はもう木箱しかあるめえよ、と。つまり、木箱以外の選択は在り得なかった訳である。


さてどうだ。只の木箱を積んだだけだのに、途端に佇まいが変わって、是は何だろか。急に人間くさくなったと云うのかなぁ。ううむ。この場合、人間じゃないから何と云えば良いのか知らぬけれども、実に不思議なもので、兎に角まぁ「人格」みたいなものがポッと宿って「個」としてのキャラクターが生じて、そうしたら今まで”機械”だったのが”生き物”然となって、至極当たり前に”一緒に働く仲間”みたいな感情が沸き上がったのである。
是が仮に、市販の無粋なリアボックスやメッシュのカゴだったら、どうだったろう。決してこうはならなかったのじゃなかろか。*2


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元々が幅470㎜×奥行320mm×高さ240mmだったのを、長辺の横幅だけ50mm詰めて420mmに改造した。ほんの一手間だが見目は勿論、使い勝手にも大きく関わることなので、適当に妥協したり疎かにはしたくないところである。
又、組み上げた後は、オイルステインを二度刷毛塗りして仕上げた。塗料は以前、小屋作りの際に余ったもの (カンペハピオの「ピニー」) を使用。チークやウォルナットなど、少し暗めの色の方が良かったかなぁ、とも考えたのだけれど、実際に合わせてみたらピニーもなかなか...否、フォルゴーレ号の明るい赤には、かえってこっちで良かったかも。


尚、肝心の取り付け方法については、本来ならボルト留めが理想なのであるが、純正品や適合する汎用品なら兎も角、こうした完全にDIYなモノをくっつけるとなると、まぁ色々と手間で、恐らくはステーなどの補助金具が必要だろうし、使用するボルトのサイズが不明なので、それもどうにかして確かめねばならぬし、取り付ける際にキャリアベースとの隙間が狭過ぎて、物理的に作業が難しそうだし...ああもう、色々面倒くさいなぁ(笑)。と云うので端からボルトは止して、頑丈な幅広の屋外用ケーブルタイで留め付けることとした。要所要所をがっちりと確実に固定できれば宜しかろう、と。

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先ずは底板の裏へ足を付ける、の図。

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ボルトを使わずに木箱とリアキャリアとをがっちり確実に固定するとなると、幾ら頑丈とは云え、ケーブルタイ単独ではやはり不安が残る。そこで元々キットに含まれて居たスタッキング用の細材二本を使い、是でリアキャリアの両脇を左右からぴたっと挟むよに、板底へ足を取り付けることとした。丁度凸が凹にはまるよな格好となって、思惑通りしっかり安定。


底板に穴をあけてケーブルタイで固定、の図。

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続いて、位置を測って数か所に印を付けた木箱の底板へドリルで穴を開けた後、純正のリアボックス (や汎用のカゴ) を取り付けるためのボルト穴とスリットを利用し、屋外用ケーブルタイで各所しっかりと固定する。写真の赤丸で囲った箇所がそれで、白の線で描いたのは下に隠れたリアキャリアの位置。その両脇の青は先述の”足”の位置である。尚、このままでは塩梅が宜しくないので、上からウレタン素材の滑り止めシートを敷いて中敷きとした次第。

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母曰く「何だか配達のお兄ちゃんのバイクみたいになっちゃったね」 
いやいや、それこそまさしく本懐。だって働く原付、一緒に働く仲間だもの。実際に働く訳では無いかも知れぬが(笑)、共同作業と云うのかな。愛着や信頼から進んだ先の、しっかりと役割を持った存在として「共に力を合わせて何かをする」よな感じ、とでも云ったら良いだろか。ちいと大仰かも知れぬが、是でようやっと、他に一つと無い『フォルゴーレ号』となった気がして居る。

*1:量産品のキットなので仕方がないのだろうが、同じ杉でも材によって結構質感が異なったり、節やら毛羽やらが非常に気になったので、仕上げにざっとサンダーをかけてならした。こう云うところ、どうしても見過ごせない質なの、自分でもつくづく面倒だと思う(笑)。

*2:まぁ、ここいら辺りは完全に個人の好みで分かれるところだよね。見る人によっちゃ、木箱なんか相当格好悪いのだろうし(笑)。

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