双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

どさくさの褒美

|雑記|


遂にと云うか、ようやっとと云うか。
県内の全市町村に外出自粛要請が出された。
そうなるとさすがに交通量は減り、午前中から静かなものである。


昨日とは一転。風も無く、ぽかぽかと陽射しが心地良い。
威勢よく枝葉を茂らすバラへ、キトサン&ニームスプレーを散布し、
花壇の雑草を引っこ抜き、草花らの様子を隅々まで見て回る。
うむ。そろそろ困った虫たちが活動を始めそうだ。
スコップを洗って居たら、郵便局の赤い車が入って来て停まった。
随分と大きな荷物だけれど、はて。何だろ。
え?国際郵便?


荷物の正体は、二月末に海外の電脳店舗へ注文した品々であった。
しかし、この荷物。本来なら届く筈の無い荷物なのである。
と云うのも、注文して程無く、現地では新型某の感染拡大が急激に
深刻となり始め、その影響から注文は発送の手前で止まったまま、
依然と動きが無い。注文をキャンセルできるか問い合わせたところ、
勿論可能とのことであったため、数回のやり取りを経た数日後には
キャンセル及びクレジットカードの返金処理が、無事完了。
にも拘わらず、何故キャンセル済みの筈の品が届いたのか。
注文履歴を調べても、確かにキャンセルとして処理されて居り、
又クレジットカード会社へも、代金は一切請求されては居ない。
つまり、購入して居ない筈の商品が、何故か届いてしまったのだ。
事の顛末、恐らくは、注文自体は確かにキャンセルとして事務処理
されたものの、新型某の混乱で業務全体がしっちゃかめっちゃとなり、
その結果、有耶無耶のどさくさに紛れて荷物は人知れず発送され、
飛行機に乗って、ちゃっかりここまでやって来たのであろう。


商品管理が適当なのか、お国柄なのか。届いた商品の内の二つが
半年も前に消費期限切れであったのだが、それを差し引いたにしても、
お釣りが来るどころか、実に丸っとすっかり得してしまった訳だ。
Aちゃん曰く、
「きっとさ、例の家の猫問題を苦労して頑張ったご褒美だよ(笑)」
そうか。そうだよね!いやー、頑張って耐えた甲斐があったなぁ。
半年前の消費期限切れの件は、無かったことにしてあげる代わりに
うん。是は有難く貰っておこう(笑)。


新型某に関しては日々暗い話ばかりで、気持ちの沈みがちだったところへ、
そんな世界的有事のどさくさに紛れてやって来た、思いがけぬ棚ぼた話。

<