双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

新緑の手前で

|日々|

久々に稽古へ出掛ける。
折角の天気だから歩いて向かう。
小学校の外周を桜並木に沿って歩けば、
葉桜の若い緑が目にやさしい。
真っ盛りの桜は圧倒的。終いの頃となっても、
ぼんやりと白んだ様が、何だか白昼夢を見るよで
ちょっと苦手なのだけれど、葉桜の爽やかさは好きだ。
農家の庭先や畑の縁取りに、チューリップや芝桜、
菜の花たちが明るく色鮮やかに賑わって、
穏やかな春風に任せて、ふんわり揺れて居た。
光も程好く、何て清々しい、素敵な昼下がりだろか。
何処かの梢の中から、鶯の声。
ふと、立ち止まって目をつぶり、
ひとつ、大きく深呼吸。
そうしてまた、歩き出す。

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