双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

秋の八方塞がりと散髪

|雑記|


午後。一段落した仕事の合間に散髪へゆく。
何だかんだと都合がつかずに、ずるずるずると
三か月も放ってしまった己自身が悪いのだが、
前回うんと短くして貰ったのが、実のところ
あまりしっくりと来なくて、仕方が無いので一先ずは
伸ばしてから何とかしようと考えたものの、
伸ばしただけで、どうにかなる訳で無し。結局は
気に入らぬまま、只もっさりとなっただけ。
すると心持ちまでそれに連れ、日々の視界がぼやけ、
鬱陶しい閉塞感は、益々手詰まりとなって、
纏わりついたモヤモヤが、ちいとも晴れずに居たのだ。
ここを抜け出すには、兎も角、先ず散髪せねば。


意向を訊かれ、今までの馴染みの形へ戻して貰う。
長さは耳の上。前髪は眉の見えるくらい。
襟足はぴしっと刈り上げて…そうそう、やっぱりこうだわね。
全く馬鹿みたいだけれど、仕上がって鏡を見た瞬間、
顔付きがパッと晴れやかになって、心も晴れた。
たかが散髪と云う人も在ろうか。
否。されど、である。

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