双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

春の八方塞がりと散髪

|雑記|


何だかんだ。ああだこうだ。
自分以外のことばかりにかまけ、時間を、手足を取られ、
はたと気付けば、もう三か月も散髪から遠ざかって居た。
加えて、春は一年で最も体調の芳しからぬ、唯一の季節であり、
思考は朦朧。目鼻正常に機能して居るとは云甚だい難く、
何もかもが黄色く濁った靄の中で、只々混濁して居るよな、
そう云う八方塞がりな塩梅なもので、これはいよいよ以って
散髪へゆく機会を拵えねば、いい加減どうにかなってしまう!


と久々。実に三か月ぶりで髪を切って貰った訳だけれども、
さっぱりとして清々となって、いやあ、軽いの軽いの。
それもその筈だ。あんまり不精に伸び放題だったので、
美容師さん、つい張り切って切り過ぎてしまったらしい。
いやはや、随分と短かく仕上がったものであるが、
しかしながら、この最悪の春の混濁と閉塞のもやもやから、
「えいっ!」と辛うじて首だけでも脱したよな心地で、
刈り上げた首筋をさすりさすり。マスクの下でにやけつつ。
切り過ぎた髪に連れて、足取りも軽くバス停に向かった次第。

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