双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

心の行方

|縷々|


近頃、本当に無欲になったな、と思う。
物欲と云うのか、私欲と云うのか。
あれが欲しいだとか、これが欲しいだとか。
あれがしたいだとか、これがしたいだとか。
どうしても。何としても。絶対に。
そんな風に思わなくなったら、不思議と余計な腹も立たず、
幾らか諦めが良くなって、何かがスコン、と抜けた気がする。


己一人しか満たせぬよな狭い欲よりも、もっと大切なものが在って。
自分のしたことが周りの役に立ったり、喜んで貰えたり。
それで自分自身も嬉しかったり、愉しかったり、良かったと思えるよな。
そう云うものに、段々と心が向かってきたのかも知れない。



例えば。
猫たちは感謝なんかしないし、勿論言葉にもしない。
けれども、健やかで居られるよに、快適に過ごせるよに。
色々と試行錯誤しながら、あれこれ日々お世話して、
それが猫らの仕合せとなれば、それで充分なのだ。

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