双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

哀しき頓痴気低気圧

|日々|


昨日はまことに馬鹿みたいな荒天で、
暴風だ暴雨だ、もはや梅雨の時分の降り方になく、
又、こうした天気だと云うと、それがどうしてだかは分からねども、
何やらまるで自分が阿呆と云われたよな、虚仮にされて居るよな、
苛々とした腹立たしい心持ちとなってきて、誰を相手にか
「この野郎、馬鹿にしやがって」などと声を荒げ、
しかしながら天気に悪態をついたところで、所詮は天気。
荒天は治まるどころか、益々勢いを盛んに雨を降らせ、
益々風を轟々と唸らせるばかりで、埒が明かぬばかり。
軒下奥まで容赦無く叩き付ける雨風の様は、蓋し。
意味不明の怒りが行き所を失って、勝手に荒くれて自暴自棄、
手の付けられぬ風の、田舎の中学生みたいであった。
やれやれ。呆れを通り越し、やがて哀しき頓痴気哉。

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