双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

まあるく

|太極拳|


本日の稽古は、ベテラン組が揃ってお休みにつき、初心者組のみ。じっくり時間をかけて、準備運動と基本動作練習を行なった後は、十二式”高探馬”までの套路を全員で、並びの順序を時計回りに入れ替えながら、幾度も通して繰り返す、と云う稽古内容であった。先頭に来た人がその都度、個人指導の対象となり、その他の人も、それに合わせて一緒に通す。
是を五式までと六式以降の二つに区切り、間に休憩を挟んで行なったのだが、人数分の回数、みっちり套路を反復練習することになるので、順が進むに従って自ずと動作が整って来るし、皆、熱心な人ばかりなので、自分以外の人の指導にもしっかり耳を傾けて、自らの動作に取り入れて居る。
「いつもの倍くらいにゆっくりと。同じリズムを保ったままでね」 自分が理想とする動きのイメエジを頭に浮かべながら、走らず、力まず、大らかに。呼吸も動きも、ゆっくりゆっくり...を心掛ける。二箇所程で小さな指導を受けたものの、意外にも恒例の駄目出しは無く、その代わりに「素敵でした」と実に思いがけぬ言葉を頂戴した。「え?」まるで狐にでもつままれた心地で、一寸照れくさくて、けれども、ようやっと目の前が、ぱあっと開けたよな気がして、心の底から嬉しくなった。エヘヘ...。
地道に続けて、少しずつ角を削っていって、太極のイメエジを忘れずに、まあるく、まあるく、悠々と。いつか自分なりの套路が見付けられれば良いな、と想う。

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