双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

虚歩はキツイよ

|太極拳|


相変わらず、二十四式は高探馬以降を、微に入り細に入り指導されて居る訳なのだが、今週の稽古は、お盆休みで半数以上が欠席であったため、前述の指導に加え、套路前半部分二箇所の姿勢と体の使い方などを、嫌と云う程みっちりしごかれたのであったよ*1
どうやら私は、特に”虚歩(シュイブー)”の際に、背中を反らせ過ぎてしまう癖が在り、後足の位置も内側へ寄り過ぎる。白鶴亮翅(バイフーリャンチー)や手揮琵琶(ショウホイピーパー)が是に当るのだが、全体的に美しくないばかりか、腰や膝を痛めることになりますよ、と。
「下腹にはグッと力を込めても、上半身はゆったり、余計な力を抜く。そうかと云って、猫背みたいになっては駄目です!」程好く胸を張りつつも、背中は決して反らせず、尚且つ腰はしっかりと落として、後ろ重心。その状態で立身中正、尾閭中正とすることの、何とキツイことか...。この虚歩の姿勢が私には最もしんどくて、ようやっとOKが出た頃には、すっかり汗だくのへろへろとなって居た。その後も指先の気の入れ方だとか、”虎口(フーコー)”の塩梅だとか、眼法の僅かなズレだとか、本当に細かな細かな部分の修正が続いたのだが、中砥段階も大詰めまで来ると云うと、要求される事柄も益々厳しくなるのであるなぁ。
稽古を終えて帰って来て、猫らのお世話をした後で、一人、黙々と套路を通した。確かに疲れては居たけれど、疲れが不思議と心地良かった。

*1:先生自らも「しごきます」と仰ってらしたので、確かに”しごき”で間違い無いかと(笑)。

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