|映画|
久しぶりに観て、懐かしくなっちゃったなぁ。
米国における
スクールカーストと云うのは実に分かり易くて、ジョックスや
チアリーダー(とその取巻き)、金持ち
坊っちゃん嬢ちゃんらなどを頂点とする、実に軽薄な階層社会である。ヒロインのアマンダは、この頂点にこそ属して居るが、実は貧しい家の子で、成績もそれ程優秀な訳ではなさそうだから、本来なら
ヒエラルキーの上位には入れぬ筈なのだが、校内きっての美人だと云うので、金持ち野郎のお飾り彼女として、この部類に居られるのである。しかしながら、貧しい家を恥じ、孤独になることを恐れる余り、自らを押し殺してまで頂点の人間として振舞う彼女には、ちいとも共感できぬし、そもそもリー・トンプソンが美人枠だとも思えぬ質なので(笑)、そんなもん何処吹く風の、男物トランクスですが何か?って、個性上等なメアリー・スチュアート・マスターソン
*1の方が、どうしたって断然魅力的なのである。映画終盤の、あの運転手ルックのワッツったら、もの凄くお洒落なんだから!公開当時、エリック・ストルツの馬鹿!とやきもきしたものだったが、今観たって十分やきもきする(笑)。
同じジョン・ヒューズと云ったら、やっぱり『プリティ・イン・ピンク』が大好きだ。
モリー・リングウォルドの古着の着こなし、ああだこうだ工夫して真似たっけ
*2。主人公アンディや仲間たちのファッションもさることながら、音楽も実に格好良くて、バイト先の
レコード屋にザ・スミスのポスターが貼ってあったり、兎に角、何処を切り取っても「わあー」ってなるのであるよ。又、とても高校生には見えないジェームス・スペイダーの、ねちねちとしたいやらしさが見事(笑)。『恋しくて』と話の筋はほぼ一緒だけれど、結末だけは正反対なのよねぇ。嗚呼もう、絶対ダッキーの方が素敵でお似合いなのにさ!お願いだから考え直して...と思わず劇中に飛び込みたくなったの、私だけじゃ無かった筈。