双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

One perfect Sunday

|日々|

神さんからのご褒美なのだろか。
昨日の怒涛で死んだ心を生き返らせるよな、
宝物のよな、素晴らしい稀有の日曜日。
お一人様。お二人連れ。
若い人。年配の人。
男性。女性。
この日、店のドアをくぐったお客さんは皆、
何れも喫茶魂を心得た、心善き人たち。
口開けから仕舞いまで、主役であるお客さん方と、
この場所に在る全ての物事が、あらゆる要素が。
是以外に考えられぬ、まこと見事な均衡で調和して、
そうして、完璧な一日となったのであった。
恐らくは、長い喫茶人生で、初めての。


どんな風に完璧であったのか。
どんな風に仕合せであったのか。
それを何かになぞらえたり、
言葉に表すことなど、きっと出来ない。
只、或る日曜日が完璧な調和の元に、
完璧な、奇跡のよな一日を築き上げ、
それが手酷い前日を美しく葬り去って、
全てを帳消しにした。そっと、静かに。
只、それだけで良い。
こんな素晴らしい褒美を、私は貰ったのだ。

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