双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

小屋づくり 其の十五

|小屋仕事|


先週、隣町のホームセンターから、注文の屋根材を入荷したとの連絡が在り、本日月曜。父に頼んで軽トラを出して貰い、一緒に受け取りに行く。使用する屋根材は、仏オンデュリン社の”クラシックシート”と云うアスファルト波板で、市内の店には取り扱いが無かったため、取り寄せが可能だと云う隣町のホームセンターへお願いした次第。軽量且つ施工が楽であることに加え、実に五十年も風雨に耐える!と云う、頼もしい商品である。屋根材を葺くにあたり、破風板、鼻かくし板、棟板には前もって塗装をしておいた*1
帰り道、国道沿いに在る馴染みの食堂でお昼。父は五目ラーメン、娘はレバニラ炒め定食。ここは何を食べても美味しい。


クラシックシートには専用の棟包みも在り、それを使えば簡単なのだけれど、予算の都合も在って、今回は板金の棟包みを選択したものの、破風板との取り合い部分を切ったり曲げたりして加工せねばならず、それを考えると次第に気が重くなってきて困る。ううぅ、板金加工まで己の手でやらねばならぬのか...(笑)。あんな精巧な細工が果たして自分に出来るのか、甚だ疑問である。が、ここまで来たら、もうやるしかあるまい。食堂の帰りに叔父の所へ寄って、板金加工に必要な鋏やつかみなどの道具類を借り、事務所でお茶など頂いて居ると、叔父曰く「そう云や、倉庫に傷モノの棟包みが在ったなぁ。一寸へこみが在って売り物にならねぇから。何枚要る?三枚?ああ、丁度三枚在るぞ。あれ持ってけ」 と、思いがけず棟包みを貰うことができたのだけれども、なにぶん切妻用の棟包みなので、片棟包みとして使うには、角を叩いて直角にせねばならない。まぁ、どのみち手間が一つ増えただけのことで、板金加工が面倒なのに変わりはあるまい。
その後で、実家の作業場へも寄って、屋根材の波の隙間を埋める面戸用に、細長いウレタンシートを幾つか。市販のケミカル面戸だとサイズが合わない*2ため、ウレタンシートを使って自作するのである。他にも、棟包みの加工に丁度良い太材など探しながら「板金の道具なら、昔親父の使ってたのが在ったんだ。あの道具、何処へやっちまったんだろな。板当てて、トンカチトンカチやってたっけなぁ」 と父。祖父も器用な人だったから、板金や大工仕事なども、本職ではないのに一通りこなせたと聞いて居る。こう云う性分はやはり家系なのかな。
必要なものを積んだら、一路小屋現場へ。荷下ろしが済むと、私用の在る父はここで退場。またいつもの一人作業である。さてと。先ずはクラシックシートを、屋根の寸法に合わせてカットする。何でもこの屋根材、素材にアスファルトを含んで居るため、カットするとベタベタした粉塵が鋸刃にこびりつくらしいので、実家から持って来て仕舞ってあった、お古の丸鋸を使うこととした。鋸刃もいい加減古いから、丁度宜しかろう。いざ切り始めると、いやはや。本当にベタベタの粉塵だなぁ...(笑)。一枚切る毎にWD-40を湿布して、大まかに屑を取り除く。後始末や掃除が面倒だが、そのまま切らずに使うのであれば、非常に扱い易い屋根材かと思う。
面倒なカットが済んだら、よいしょと屋根に上げて、端から一枚ずつ瓦桟に留めてゆく。ビス留めにあたっては専用の防水キャップを使うこととなって居り、こちらもシートと一緒に注文しておいた。予めキャップ中央の穴に75mmのビスをセットして打ち込み、最後に付属の蓋をビスの頭へパチン、と良く考えられた面白い品である。最初の列と重ね代は全ての山に。後は一山置きにビスを打つ。シートの両端は一波余分にしておいたのを、破風板へ被せてビス留めする。屋根材をオンデュリン社のものに決めた際、日本の代理店へ問い合わせたところ、親切にも詳細な資料を送ってくれたので、施工はそれに倣って何とか首尾良く運び、本日の作業は終了。
嗚呼。残すは板金加工を伴う片棟包みの取り付けか...。それと、ウレタン材で面戸も拵えないと。何だか気が重いなぁ...(笑)。


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屋根材葺いたヨ!の図。

ここまで来るのは長い道のりだったなぁ。ようやっと屋根を葺きました。屋根材のクラシックシートの色はグリーン(白黒写真にて悪しからず)を選択。”耐久年数五十年”と云うので実に頼もしい訳ですけれど、しかしながら、肝心の小屋がそれまで持たぬかと...(笑)。施工は、縦寸法をカットしたシートを重ね代二山ずつ取りながら横に五枚貼り、ビス留めには専用の防水キャップを使います。一番上の水上側の列は、後で棟包みを取り付ける際に一緒にビスを打つため、未だ留めて居ません。棟包みの両端は、破風板との取り合いに板金加工が必要なので、事前にボール紙で試作などして、ああだこうだ塩梅を探ろうと思います。



【左】軒先。後日ウレタン材で面戸を拵えて、波の隙間へ埋め込む予定。雨は勿論、虫やゴミなどの侵入を防ぎます。ちなみに手製面戸は棟包みの下の隙間にも必要となるので、こつこつせっせと拵えなくては...。
【右】破風板側の始末。波の山を破風板へ被せて、キャップと一緒にビス留めします。この始末でケラバ水切りが必要無いらしいのですが、果たして大丈夫なのかしら?うん。多分、大丈夫なのでしょう(笑)。

*1:塗料はニッペのファインウレタンの白で、去年に店の軒天の塗りなおしをした際の余りであるが、未だ十分に使える状態であることを確認し、是を使うこととした。一液タイプで大変に塗り易く、耐久性も優秀な塗料である。

*2:こちらもオンデュリン社に専用の品が在るのだが、市販の大波面戸で何とかなるだろ、と注文しなかったのであった。

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