双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

お小水その後

|若旦那| |忍び|


お小水の具合がおかしいぞ、とお医者へ行ったら、ストルバイト結晶が見付かってしまった若旦那。それから一週間が経過した本日、二度目の通院。さて。尿検査の結果はと申しますれば、結晶・血尿共に検出されず。尿のphが未だアルカリ寄りとは云え、値一つは下がって来て居るし、タンパクの量も僅かなので、概ね経過良好。膀胱炎の症状も見られぬため「抗生剤の投薬についてはもう必要は無いでしょう。もう少し落ち着くまで療法食で様子を見て下さい」とのこと。嗚呼、やれやれ一安心。生来のサバイバー若旦那の自力に改めて感心しながら、雨の中を帰宅。


ところで。若旦那のお小水不調が続いて居た間、忍びちゃんの甲斐甲斐しさと云ったら無かった。いつもは付かず離れず、一定の距離を保って暮らす二匹であるが、猫プロレスを仕掛けることも無かったし、厠で難しい顔する若旦那を陰からそっと見守り、或る夜などは、頭をくっつけて添い寝などしてやって居たので、一寸驚いた。それだけならまだしも、若旦那に付き合って自らもお小水の回数が減ってしまい、それは絶対にいかんよ、と云い聞かせたところ、いつも通りに戻った訳なのだけれども、まぁ忍びと云う猫はこんな風に、不安を抱える者の心に寄り添ってくると云うのか、すうっと同調してしまうところがある。恐らくは、共感能力が高過ぎるのかも知れない。実に不思議な猫である。

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