双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

若旦那のお小水

|若旦那|



数日前より、若旦那の”元気玉*1が、どうもいつもよか小さい気がして様子を見て居たのであるが、今日になって、砂は掘れども小水極僅か、と云った風なので、こいつはもしや例の突発性膀胱炎、再びか?と午後の暇を縫ってお医者へ行ったら、何と。膀胱内にストルバイトの結晶が在ると云うのである。


ストルバイト結石は比較的雄猫に多く見られる病だが、今まで拙宅に暮らした猫らには全く縁が無く、若旦那にしても水を良く飲むし、餌にだって気を配って居ったので、ううむ。是はどうしたものやら...。幸い、若旦那の場合は極めて初期の段階らしく、潜血は認められず、結石にもなって居ないとのことで、アルカリに傾いた尿を酸性に戻し、結晶を溶かして体外へ排出させるための療法食*2と、膀胱炎を防ぐための抗生剤とが出された。一週間後に再び診察の予定。
さて。忍び共々お世話となって居る、こちらのお医者。先生は機嫌の良し悪しがすぐ顔に出る質で、時折ぶっきらぼうなところも在るが、決して腕は悪くないし、料金も良心的、普段の掛かりつけとしては申し分無い。しかし、治療に際して納得できる説明が在るか?全幅の信頼を寄せられるか?臆せずに何でも相談できるか?となると、そこはやはり一寸難しく、又恐らくは、漢方薬などについても懐疑的なのであろうな、と思われる。嗚呼。西洋医学東洋医学も取り入れた動物のお医者が、身近に在ったら良いのに...とは常々想うところで、足りないものは補い、余分なものは溜めずに出し、食の養生なども合わせながら、巡りの良い健やかな体へ整えてゆく。症状だけでなく、体そのものの質の改善も含まれる漢方の効き目の確かさは、忍びの件で十分に実感済みである。こうした下部尿路疾患のよな、対処療法だけでは再発を繰り返すことも多い病には、どちらかと云ったら、漢方治療の方が向いて居るのじゃなかろかなぁ、と。そんな訳で、この度も漢方薬との併用を考えて居る次第。

*1:排尿で固まった球状の猫砂のことを、拙宅ではこう呼ぶ。つまりは健康のバロメータである。

*2:水を沢山飲ませるため、通常に比べて塩分をかなり多めに含んで居るのだが、ううむ。背に腹は変えられぬか。

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