双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

一年の旅路

|忍び|


ビルボ君。君が拙宅へやって来たのは丁度一年前、梅雨に入って間も無しの、未だ肌寒い夜。あの夜の救出劇()から、早いもので一年の月日が経ち、真っ暗な駐車場の側溝の中で必死に助けを求めて叫んで居た、小さな小さなコッペパン程しかなかった子猫が、今ではすっかり逞しく見違えたものだね。君は確かに、アーロンの印を持ってやって来たのだ、と想う。でも君は君。無口で控えめで、辛抱強く、鈴が嫌いで、物分りが良くて。近頃では茶目っ気や、一寸した悪知恵もついてきたね。
謎のチック症。ピピンとの初対面。手探りで続けた日参。生まれつきの腎臓の障害。新年からの同居、などなど。この一年の間に色々なことが、本当に色々なことが在ったけれど、縁在って旅の仲間となって、こうして共に暮らしてくれて、有難う。あの夜。抱いて帰る道中、胸倉にしがみつく小さな命が伝えてきた、心臓の鼓動と体温。私は決して忘れまい。


+++


ビルボ、一年の記録。



2013年6月                 2013年7月



2013年8月                 2013年9月



2013年10月                 2013年11月



2013年12月                 2014年1月



2014年2月                 2014年3月



2014年4月                 2014年5月

<