双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

続・初夏の洋裁

|手仕事|


黒いコートが欲しかったので、がんばって拵えてみた。


      
以前からこう云う黒いコートが欲しかったのだけれど、と或るお店のカタログを見たら、お値段実に数万円と云うので全く手が出せず*1、しかしながら、もしかして一寸がんばれば自分で作れるのじゃないか?と、またもや性懲りも無く考えた訳である。


手持ちの型紙を使い、シルエットをゆるいAラインに変えたり、ポッケを付けたりと、基本形へ手を加えて自分仕様に変更してみた。デザインのポイントともなって居るヨークは前身頃のみで、黒地に映える白い貝ボタンは、古くなった丈長のシャツに付いて居たものを外して使用。一枚仕立ての作りでも、綿麻のしっかりとしたやや厚手の生地*2を使ったから、ぺらんとせずもったりもせずの、丁度良い塩梅に仕上がった次第。今回は前立てと裾の裏へ薄い接着芯を張った見返しを付けるなどして、細かな部分は自分なりに丁寧に仕事をしたつもりである。
兎にも角にも。我ながら満足ゆく仕上がりとなったかしら、と。是なら何にでも合わせられるし、通年(真夏と真冬を除いて)重宝しそうである。あ。生地裏に黄色いチャコペンの後がちょこっと残って居るのは、内緒ね(笑)。


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【左】前身頃のヨーク。是が在るのと無いのとでは、随分と佇まいが変わってくると想う。控えめなギャザーの分量が軽やかで、丁度良い塩梅。
【右】ポッケ。以前に拵えたワークコートのポッケをそのまま流用してみた。角の小さな丸みと、ポッケ口が斜めなのが気に入って居る。


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おまけ。
前回のワンピースで半端に余った生地を使い、棒針のケースを拵えてみた。



今まで長いこと使って居たのが劣化してきたことへ加え、長針も短針も全て一緒くたでぎゅうぎゅうだったことも在り、ならばこの機会に大小二つ拵えて、きちんと分けてすっきりさせましょう、と。何しろ手仕事は道具が無ければ始まらない。道具と云うのは常に大切に扱わねばならず、よって道具の整理整頓も又、欠かせぬのである。
ケースの作りは至って単純。平たいのをくるくるっと丸めて、ボタンの付いたベルトで留めるだけ。(しかも材料は在り合せばかり。)因みに、一寸気の利いた市販のケースを買おうとすると、何千円もするのよ・・・。


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中の仕様。
収納ポッケと押さえベルトには、何れも仕切りのステッチが入って居り、上には飛び出し防止用にフラップ式の蓋が付けてある。

【左】長針。こちらには二本針と四本針の両方を号数別に収納。10号から上のサイズのみ二箇所へまとめてあるが、是でだいぶすっきりして取り出し易くなったヨ。
【右】短針。こちらは全て四本針で、同じく号数別に収納。(4号只今貸し出し中。)押さえの部分には、端切れの中に丁度良い長さのチロリアンテープが見付かったので、そのまま使用した。

*1:いつものこと。

*2:非常に上等の綿麻生地だのに、ちょくちょく利用する電脳店舗の生地専門店にて、運良くお買い得となって居た。フフフ・・・。

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