双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

余り毛糸の使い道

|手仕事|


何だかんだで結局三部作となった『ホビット』の公開が間近に迫り、ちょいと懐かしくなって、DVDは『旅の仲間』の製作ドキュメンタリなぞ観て居たところ、ホビット村の出来具合を確認に来たPJの、何やら色使いがかあいらしいニット帽に目がゆく。てっぺんにポンポンの付いた折り返しタイプの、手編みと思しき変哲無いニット帽なのであるが、編み物好きの癖と云うのは厄介なもので、こうした際、つい作りや編み地など観察してしまうものなのである。
そのPJ帽。見た所、作り目を白にした折り返し部分は臙脂色で、二目ゴム編みかしら?中程には白いラインが一本。後は配色のメリヤス編みで、深緑、パウダーブルー、ミントグリンと続き、白のラインが再び入って、一番上に明るい赤。是が実に効いて居る。色んな糸を合わせた、小さめのポンポンも付いて、こいつは中途半端な余り毛糸の消化に丁度良いかも・・・と考えたのであった。


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ホビット』公開記念(?)
こちらがPJ帽を参考に編んでみた、ホビ仕様。
手持ちの余り毛糸の中から、似通った糸を見繕って。



しかし如何せん。大概の帽子は似合う質なのであるが、こと折り返しの付いたニット帽については、是がすこぶる似合わぬものだから、さて困った。ゴム編みを一重にすることも考えたものの、それではいつも通りでつまらない。配色を参考に、雰囲気は残しつつも、何か違った作りで良いものは無いかしらん・・・と思案の末、最終的に『Ravelry』にて見付けたフリーパターンを使用することとした。
"Ice Skating Cap"と名付けられたこの帽子。何が良いって、鹿の子編みのブリム部分に一体化した、ちっこい耳当てである。私のよな耳を出した短髪さんには実に有難い。7mmのジャンボ輪針を使用したため、ざくざく進んであっと云う間に編み上がる。個人的な好みで、被りは少し深めに仕上げたのだけれど、形は少々違っても、PJ帽の持つ佇まいは継承できたかな?


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【左】ヘタレ殴り描きにて甚だ恐縮であるのだが、参考としたPJのニット帽の色合いは、凡そこんな具合であったと想う。くすんだ中間色の組合わせが何処か懐かしい感じで、其処へてっぺんの鮮やかな赤と、白のラインが絶妙に効いて居るのが宜しいなぁ、と。
【右】手持ちの余り毛糸に臙脂と白、明るい赤は見付かったものの、その他は見当たらなかったため、代わりにモスグリン、グレイ、ターコイズで。ニュアンスを出すのに同じく余り毛糸から、同系色のモヘアなどを引き揃えて使った。

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