双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

家事と買出し

|日々|

気持ち良く寝床を出れば、何と云う家事日和だろ。
早速に窓を開け放って、からりと晴れた空気を通す。
雑巾絞って床拭き、窓拭き。シーツを放り込んだ
洗濯機を回す間に、トイレや風呂場など。水周りの
掃除を隅々まで済ますと、清々と風通し宜しく、実に
さっぱりとする。いよいよこのトイレブラシも寿命か。
そう云えば、風呂の入浴剤も残り僅かだったかな。
買足しの必要となった品を、ささとメモに書き留め、
在り合わせで拵えたサンドウィッチと珈琲で昼食を
済ませた後、先日書いた矢先で些かきまりの悪い
気もすれど、件のホームセンターへ。果たして今日も
誰かに見られてしまうのだろか。まぁ、それも良い。
道中、車の往来の忙しなさは、巷が連休の只中で
あることを想えば仕方無し。しかし、途上で脇道に
逸れると、辺りは次第に静かとなって、立派な竹林の
暗がりから、ウグイスやらシジュウカラのよく通る声。
花を終えて間も無い木々には、小さな若芽が美しい。
じきに緑爽やかな季節となるなぁ。さかさか早足で
歩けばうっすらと汗ばんで、半袖の上に羽織った赤い
カーディガンの袖を引き上げながら、ふうとひとつ。
大きく息をつく。凡そ四十分程で、件の店に到着。
入り口すぐの売り場には、早くも扇風機が並んで居た。
目的のブラシと入浴剤を籠へ入れた後、はたと
風呂場の排水溝の蓋が破損して居たのを思い出すも、
寸法を測って来なかったため、次回へ見送ることに。
そう云えば、入浴剤には何故詰替え用が無いのだろか。
液体様の品には幾つか在るのだが、粉末様の品には、
先ず見掛けたことが無い。是非作って欲しいものである。
など、別段どうでも良い事柄を思い巡らし、いつものよに
棚から棚に小一時間を過ごして店を出ると、その足で
別の店へ向かい、其処で肌着を二枚程買い求めてから、
元来た道を戻ることとした。帰り道の終い頃、前方に臨む
春の山肌が、薄淡い水彩画みたいにして滲んで居た。
濃淡様々の若芽と。けぶったよな山桜と。季節と生の営み。

<