双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

仕事着のエプロン

|モノ| |手仕事|


普段、好んで身に着けるエプロンは、腰から下の前掛け式である。ところがつい先日。たまたま真白いシャツなど着て調理して居たら、一寸の余所見の隙に、其処へものの見事トマトソースが撥ねたものだから、あら大変。やはり調理時においては、胸当ての付いたエプロンが相応しい。勿論、重々承知のことであるのだが、市販の品の寸法・仕様だと、首に掛ける紐次第で変に肩が凝ったり、腰の辺りで余分な布が遊んでだぶついたりと、小柄な我が身には、所詮あれこれ調節したところで限度が在り、どうも具合が宜しくない。稀に気に入った仕様の品が見付かったとしても、その大抵は男性用に作られて居るので、尚更寸法が合わないと来る。以前に拵えた上っ張り(→)は、相変わらず重宝して居るものの、夏に着るのはちいと辛い。かと云って調理の度、いちいち撥ねに気を回さねばならんのは、如何ともし難い。
ふむ。ならばいっそ、是は自分で拵えるしかあるまいな。と、思い立ったが吉日。早速に巻尺を当てて自らの寸法を測り、丈やら幅やらをメモに書き込む。以前に鞄を拵えた2m着分のツイル地が、上手いこと半分以上余って居たので、是を使用することにした。測った寸法通りにチャコペンを走らせたら、後は鋏を入れてミシンでダダダ。

こちら左が完成品。右が参考とした品。
形は参考品に倣い、寸法のみを私仕様に違えたが、丈は長めが好みなので、ほぼそのままとした次第。生地は仕事着向きの丈夫なツイル地で、やや白っぽい紺色。思い付きのわりには、首尾よくいったかな、と。
 
やはり自分の寸法で拵えると云うと、着用感がまるで違う。既製の品の寸法だと腰紐の位置が低過ぎるため、首に掛ける紐をうんと短く調節しないといけないのだが、そうなると今度は窮屈になって、どうしても首肩が凝ってしまう。要は腰から上の胸当ての寸法と紐の塩梅が重要な訳で、そこの部分は幾度も念入りに測った甲斐在り、抜群に快適である。



ポケットは上下に二つ。

大きい方のポケットは使い勝手を考慮して、中央をミシンで区切った。又、生地も糸も紺一色ではちいとばかり寂しかろうと、補強も兼ねる止めのステッチを白で施し、是をアクセントとした。


無骨で堅牢なワークウェアが素晴らしいのは、装飾を削ぎ落とし、実用に徹するが故に備える、機能美の佇まいである。



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趣味の小部屋。もとい、労働着いろいろ。
王道はやはり、オーバーオールにシャツ、キャスケット。其処ヘジャケットが加わったり。嗚呼、全部着たい…。





女の子たち!格好良いね。

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