双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

舌打

|縷々|


一枚減らした夜具のうすら寒さに呆れ、
身支度に長袖を重ねて着ては閉口し。
再びの寒さ出戻り、さながら開き直った
年増女の如き厚かましさか。しゃあしゃあと
そ知らぬ顔して、潔く季節を譲らぬその様に、
こちらは落ち着くものも落ち着かず、こうして
懐の真ん中に腕を組み、心ならずも仕方無しと
分厚い靴下など履いて、苦々過ごして居る。
甘く見て、気を抜いた首元がすうと心細い。

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