双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

アンダースロウ

|日々|

雨の上がってお天道様が出たところへ、
扉にぐっと重い向かい風は、確かに
南から吹いて居る筈だのに、西側の
壁伝いに頬を叩く風は北からの風で、
是にはまんまと騙されたよな気がして、
足元に吹き飛ばされて来た、か細い小枝を、
誰も見て居ないのを口実に、ほらよ。と
気の無いアンダースロウで、放り投げる。
放り投げた小枝は、当たり前の放物線を描いて、
濁った水溜りへ、ぽちゃり。落っこちた。
退屈しのぎに、南米大陸の地図を広げて眺め、
アスンシオンブエノスアイレス
人差し指で辿りながら、ふと、何とは無し。
イグアスの滝の裏側へ巣を拵えると云う、
アマツバメのことなど想い、外を見やる。
さっきのあれは、風が巻いて居たからか。
知った頃には、疾うに風は止んで居た。

|音|


What's Next to the MoonAprilCorduroy RoadFloat
午後をゆだねる。

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