双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

静かな部屋

|日々| |音|


鼻先を包む空気に雪の気配が感じられた、朝。
風の無い鉛色の空から、真綿のよに軽い雪が
ゆっくりと落ちてくる。積もる雪に吸い込まれて
音は消され、室の中。ストーヴの上の薬缶だけが、
しゅんしゅんと鳴いて居た。細くのぼる湯気。
静かな薄暗い土曜日が、只、とつとつと過ぎて、
窓の外を眺めやれば、雪は言葉無く積もるばかり。
小さくパンをかじりながら、編み針を動かす。

High Winds White Skyバッハ:インヴェンションとシンフォニア/イギリス組曲第1番Music for Egon SchieleJust Another Diamond Day


降る雪に添えて。

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