双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

我々

|猫随想|

昼間の冷房から開放されて、ふうと人心地つき、
ぬるい風呂に浸かっては、ふうと人心地つく。
年齢云々もあろうけれど、何せ冷房と云うのが苦手で、
一日中冷房の下に居れば、肘だの膝だの節々が堪える。
昨晩は腰の辺りが鈍く痛んで煩わしく、其処へ蒸して
寝苦しいものだから、暫くは布団を掛けたりめくったり。
体の置き所無く、寝付くに難儀してもぞもぞとして居た。
人がそうなら猫もまた然り、と云ったところで、まして
老描のアーロン氏のこと。実にぐたっと、見るも気の毒な様。
困ったねぇ。毛皮も脱げりゃ良いのにねぇ。
それにしてもお前、また白髪が増えたみたい。*1
ひとりと一匹。夜も深いと云うのに、もぞもぞもぞもぞ。
そうやっていつの間に寝付いたのか。新聞配達のバイクの音に
浅い眠りから目を覚ますと、一足先に起きて居たのだろ。
猫氏が窓辺に神妙な顔して座り、明け始めた空を眺めて居た。
さすがは見者。ボワイヤン。否、単に年寄りは朝が早いのだ。

*1:私もか。

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