双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

重ねる

|日々|

一日一日は確かに、二十四時間の速度で
過ぎてゆくのに、一週間の区切りでもって
振り返ったときには何だか、やけに速いよに
感じられて、それがまたひと月となると、
拍子抜けする程、あっと云う間のことと想えてくる。
九月を過ぎると、それまでと刻の流れが一変するのは
何故なのだろ。暦の上ではあと二ヶ月だけれど、
十二月の終いは恐らく、すぐ其処に在る。
去年の今頃は一体何をして、何を感じていたのかな。
そんな風に、ぼんやりと思い巡らすのはいつも、
秋の始まりを半ば、過ぎてから。使い慣れた器から
細く伸びる湯気を、季節の佇まいと重ね合わせて。

<