双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

香る

|日々|


もわんと生温い、調子外れな陽気が昨日より続き、
秋晴れと呼ぶには、些かの違和感も在れど、
折角のお天気であるから、シーツなど大物の類も
片っ端から洗濯しては、バサバサと干す。
十月に入ってからの風には、金木犀が香り、
せっけんの清々しさに、薄甘くかぶさる。
仕事の合間合間、明日の青空珈琲の準備に
あれこれと追われ、気忙しいままに店を仕舞った。
挽いた豆よりこぼれて、散らかった粉を
さらさら集めれば、夜にふわりと珈琲が香る。

<