双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

愉快かなガラクタ漁りの日曜日

|市|


毎月恒例の、骨董市詣で。今朝はうっかりと寝過ごし、
いつもよか三十分程遅れての、到着。と或る気の良い
店主より、先月頼んでおいたインク壷を受け取ると、
いつも覗く店々に顔を出しつつ、物色開始。
ここ数ヶ月と云うもの、紙モノにすっかりどっぷり
はまってしまい、故に自然、目は紙モノへと吸い寄せられ・・・。
先月、最後に立ち寄った運命の(?)店は、今月も
せっせと出店。互いを「社長」「専務」*1と呼び合う
店主と、手伝いの眼鏡青年。店主の装いは、前回同様、
黒い毛織のマントにキャスケット。が、専務こと眼鏡青年が、
おもむろに軍モノのフロックコートを羽織り、キャスケット
被り出した。するとどうだろう。先程まで、何処か頼りな気に
見えた専務が、衣装を身に着けた途端、風体は勿論のこと、
態度までが実に堂々と。侮れじ、衣装の力(笑)。
本日は着物で出掛けた私。専務、すかさず
「どうです?華宵の絵葉書」
高畠華宵を出してくる。実はそれ程好きな方では無いのだ、
との旨伝えると、今度は蕗谷虹児を持って来る。何故だ?
何故、分かるのだ?私の心が!結局、その隣に在った
素敵なモガの少女画*2と、少女クラブの絵葉書など
数点を買うことに決め、いざ値段交渉。
「全部で千五百円で」と専務。
それじゃああんまり安すぎだ、と私が案ずると、専務
「フフッ、良いんですよ。」とはにかむ。
東海林さだおマニアの少年こそ、居なかったものの、隣の店に
古銭マニアの小学生(!)を見る。やはりディープゾーンだ。
この並びは・・・。そんなこんなで、今月も満足ゆく買い物となり、
帰って、店を開けたのであります。


補足。少女クラブ付録の絵葉書には、こんな内容の文面が
記されて居りました。手に取るなり、思わず笑ってしまいましたが、
非常に、かあいらしいので(笑)、以下にそのまま。



向井洋子様
洋子ちゃんお手紙ありがとう。お写真もありがとう。
金曜日の時、私は、わり算とかけ算を反対にやってしまいました。
大失敗でした。春休みの一日目に、秋元さん達とあそびにいくか
分かりません。サヨナラ。
二月二十日 洋子ちゃんへ 由実子より


由実子ちゃんてば、おっちょこちょい。




[本日ご縁の在ったモノたち]

  • ジュニアそれいゆ:三千五百円
  • 観光地絵葉書:十円×七枚
  • 名古屋名勝絵葉書(十枚セット):三百円
  • 少女クラブ付録の東京名所絵葉書、松本かつぢ少女画(額装入り)、首振りネコ置物(ペア):全部で千五百円
  • セルロイドペン軸:百円
  • インク壷:二個で五百円
  • 画鋲缶:百円
  • 化粧水瓶:二百円
  • 青地に椿柄長羽織:二千円
  • 茜色モダン花柄着物:千円

ちいとばかし、買い過ぎたよな気も。

*1:これはあくまで、役名のよなものです(笑)。実に楽しそう。

*2:物色の折には、その画風から気付かなかったのですが、会計の際、それが松本かつぢだと分かる。社長曰く「良い買い物しましたね〜!」

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