双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

窓を拭いたら

|日々| |音|


乾いた空気に、晴れ渡った冬の空。
ただひとつ足りぬのは、きんと冴えた冷たい風。
しかしながら、窓拭きには絶好の天気である。
水を張ったバケツと脚立、窓拭き用具一式を持ち出して、
えいっと腕捲り。一階を終えたら二階へ移り、
小一時間ほど掛かって拭き終えたら、額にうっすらと汗。
是でひと通り、師走の掃除の済んだ格好となった。
残す細々は、二三日中に順次済ませれば良いのだ。
さて。到来物の御菓子で一息、と珈琲を淹れれば、
傾ぎ始めた冬の陽が宵の色を仄かに滲ませながら、
塵を払ってきりりとなった窓ガラスを通り抜け、
ゆっくり。そっと静かに、入って来た。



Bob Telson - Calling You (Thomas Nagel)


やわらかで、あったかで、珈琲の匂いが傍らに在って。
そんな時間に、なんてぴたりと合うんだろ。


満ち足りたよな心地になって、暫しぼんやりする。
もう、今年も終わってしまうんだなぁ。

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