双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

風穴、カルペ・ディエム、そしてカクテキを漬ける

|雑記| |日々|


春頃から依然として停滞の続いて居た件の「ヘビー問題」
先週末、分厚い壁にドカーンとでっかい風穴があき、すわ。
遅々と動かぬままだった事態が、いきなり大きく動き出した。
一見乱暴な変化ではあれど、これに連れて膠着して居た
周辺のあれこれもが、否が応にも動かざるを得ぬ状況となり、
結局のところ、これくらいの一撃が必要だったのである。
ともあれ。友の前途は多難かも知れないけれど、
巨石を動かすよな、でっかい恵みの風穴があいたのだ。
もう、決して一人で溺れるなんてことは無い。
大声を出して、この風に任せて乗っかれば良いんだよ。


お外っ子のお嬢は随分と回復して、元気に過ごして居る。
週一回の皮下輸液も、今月からは何と (!) 自宅での輸液へ変わった。
お嬢の様子を見て居た看護師さんから、この感じなら自宅輸液ができるかも。
どうですか?やってみますか?と提案されたのである。
毎度の通院の手間に加え、費用面でもかなり負担が軽くなるのは有難い。
お医者で二回程手ほどきを受け、太鼓判&お墨付きを頂戴はしたものの、
いざその段となるとさすがに緊張して、自宅輸液初回はバタバタ。
二回目以降は要領を得て、何とか焦らず落ち着いてできるよになった。
当のお嬢自身はと云うと概ね協力的で、暴れるでも騒ぐでもなく。
すっかり食欲も戻り、毛艶も戻り、目方も徐々に増えてきた。
散歩にも出掛け、おやつにバッタやカナヘビを狩って来る(笑)。
この酷暑で体力が心配だったが、状況に合わせて省エネモードに
切り替えるなどしながら、彼女なりに対処して居る風である。
この程好い状態をどのくらい維持できるかは分からないけれど、
ああだこうだと、先の心配ばかり巡らすのは止そう。
お嬢は今日も今を生きて居る。
そうだよ。毎日毎日、今を生きなきゃ。


新しいことを見付けて、面白がって試してみるのは愉しい。
大袋の粗びき唐辛子を買って、一からキムチヤンニョムを拵えて。
手始めに大根 (季節では無いけれど) でカクテキを漬けてみたところ、
作業の一つ一つが実に愉しく、すっかりキムチ作りに夢中になった。
最初だからと、一先ずは基本の材料・分量で拵えてみたけれど、
塩気や甘み、辛みなどなど。自分の好みで足したり引いたり、
私の”良い塩梅”を見付けていこう。

夏の御挨拶

|雑記|


暑中お見舞い申し上げます。

確か私が子供の頃には、気温三十度を越えることは滅多に無かった記憶が在る。
「今日は暑いねー」と云っても、せいぜい二十八度だとかその辺りで、
体温に近い、或いは体温以上の世界など、まるで考えもしなかったけれど、
云十年の経った今では、それがすっかり当たり前となっていようとは…。
くわばらくわばら。


胡瓜に茄子に玉蜀黍。季節の野菜だの豆腐だの。
もりもり食べて、更年期のあれこれとも共存しながら(笑)、
何とかこの過酷な暑さを乗り切りたいものです。
はてなハイツのご近所様方。
どうぞくれぐれも暑気など受けませぬよう、
何方様も、心身共に健やかな夏をお過ごし下さいまし。

七月雑感

|日々| |雑記|


いやはや。何だか兎に角、色々と降って湧いた七月であった。
どうでも良いよな事柄、どうでも良くない事柄。
じぶんの身の上の事柄、ひとの身の上の事柄。
忙しく動き回り、心を砕き、疲れては間も無く復活し、
お年頃による身体の変調にげんなりしつつも、
必要とされて居るうちが花なのよ、などと云い聞かせる。

先日、私よか二回り半も若い人の葬儀に出た。
何と理不尽で、何と遣る瀬無いことであろうか。
若さは決して無敵では無い。無茶も馬鹿もできるけれど、
耐性が無いが故に危うく、脆くて壊れやすい。
我々みたいに歳をとってゆくに連れて図太さを身に付け、
己自身を守るための武装とできた筈だのにね。
繊細さや聡さを失わずに、図太さを身に付けることはできるんだよ。
だから。私の甥っ子姪っ子たちには、どうか心に大切なものを
そっと守りながら、歳を重ねるとともに武装としての図太さを、
しなやかな強さを獲得していってほしい、と心から願う。

昨晩、ようやっと蝉の声を聞いた。
ちいとも涼しくならぬ、むわんと熱を失わない夜風が不愉快だ。
扇風機を少し離したところで回して、何とか寝付けては居るが、
しかしまあ、こんなに寝苦しい夏は記憶に無い気がする。
今年がいちばん暑い、は毎年更新されてゆく気がする。
日焼け止めをぬっても日に焼けて居る気がする。
気がする気がする、と曖昧にしておくことで余地を残す。
そんな七月。

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